旭川営林局士別営林署で、昭和30年11月、随意契約により陸上自衛隊旭川部隊駐とん地司令衣川某に、風害木とどまつほか7種2,013石を同部隊の演習用材に使用する条件で700,000円で売り渡しているが、実際は買受人は木材業者の依頼を受けて買受申込をしたもので、事実上の買受人である木材業者によりこれを一般用材として他に転売されているばかりでなく、当該売渡材を伐採するに際し、売渡数量以外に5,754石評価額2,794,932円が不法に伐採されている。
右は、衣川某が前記部隊用物件の購入について権限がないのに同部隊駐とん地司令の名義により不実の買受申込書を提出したのに対し、購入契約締結権限の有無、使用目的等について調査しないで、漫然と用途指定売渡を行なったばかりでなく、売渡後の注意が十分でなかったことによるものでその処置当を得ない。