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  • 昭和31年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第5節 各所管別の不当事項および是正事項|
  • 第11 建設省|
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災害復旧事業費の査定額を減額させたもの


(1104) 災害復旧事業費の査定額を減額させたもの

 地方公共団体が施行する公共土木施設災害復旧工事の査定を了したものに対する検査は、昭和28年発生災害の分から毎年これを実施してきたもので、その結果については、28年度以降毎年度の検査報告に掲記したとおりであるが、本年においては、31年発生災害とともに28年以降発生災害復旧工事未着手の地区で前年まで検査を行わなかったものについて、災害復旧工事完了後の検査の際あわせて実施した。

 31年発生災害については、北海道ほか6県を選び、32年3月から7月までの間に、総工事数4959箇所その査定額48億9千5百余万円のうち1788工事19億8千9百余万円について実施した。その結果は、同一箇所の工事を建設省と農林省の双方で重複して査定しているもの、既存の施設が被災もしていないのにこれを含めて復旧することとしているなど改良工事を施行しようとしているもの、または工事用材料の運搬距離を過大に見込んでいるなど設計が過大となっているものが北海道ほか5県(注) において見受けられ、これらの査定工事費を適正なものに修正する必要があると認め当局に注意したところ、42工事につき工事費において740余万円(うち実施の際設計変更予定のもの7工事60余万円)国庫負担金相当額530余万円を減額是正する旨の回答があった。

 しかして、前記の是正されたものを態様別にあげると、同一箇所の工事を建設省と農林省の双方で重複して査定しているもの5工事1,564,000円、既存の施設が被災もしていないのにこれを含めて復旧することとしていたり、工事の費用に比べてその効果が著しく小さいものなど改良工事を施行しようとしているもの11工事2,743,000円、工事材料の運搬距離を過大に見込んでいたり、コンクリート工事の型わく損料を過大に積算したなど設計過大となっているもの26工事3,168,000円となっている。

 また、28、29、30年発生災害については、233工事4億6千4百余万円の検査をあわせて実施したところ、右に述べたと同様に10工事につき工事費において750余万円(うち実施の際設計変更予定のもの3工事610余万円)国庫負担金相当額580余万円を減額是正することとなった。

 なお、右のほか査定の時と状況が変化したりまたは査定と関係なく別途に工事を施行済のため災害復旧工事として施行する要がないと判明したものを注意して減額是正させたものが14工事につき工事費においで770余万円国庫負担金相当額550余万円ある。

(注)  北海道、山形、福島、新潟、石川、奈良各県