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  • 昭和33年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第5節 各所管別の事項|
  • 第6 農林省|
  • (一般会計)|
  • 不当事項|
  • 補助金

災害復旧事業費の査定額を減額させたもの


(235) 災害復旧事業費の査定額を滅額させたもの

 地方公共団体、土地改良区、森林組合等が施行する農業施設、林道、漁港の災害復旧工事の査定を了したものに対する検査は、昭和28年発生災害の分から毎年これを実施し、その結果については28年度以降毎年度の検査報告に掲記したとおりであるが、34年においては33年発生災害について査定済の復旧事業費が比較的多かった青森ほか8県を選び、34年3月から5月までの間に、農業施設2,536工事2,770,071,000円、林道440工事265,753,000円、漁港169工事346,190,000円計3,145工事3,382,014,000円について検査を実施した。
 その結果は、被害が軽微であるのに災害復旧の査定を受けて改良工事を施行しようとしているもの、水路、堤とう、井ぜき等の工事に使用する石材もしくはコンクリートの骨材を現場付近で採取することができるのに遠距離から運搬することとしているもの、または農地の排土、客土の土量もしくは運搬距離を過大に見込んでいるものなど現地の確認が不十分なため設計が実情にそわないと認められるものが相当数あり、これらの査定工事費は現地の状況に応じで適正なものに修正する必要があると認められたので当局に注意したところ、農業施設で459工事76,635,000円、林道で67工事4,613,000円、漁港で16工事3,629,000円計542工事84,877,000円国庫補助金相当額61,600,000円を減額是正した旨の回答があった。
 しかして、これらの是正されたものを県別に示すと左のとおりである。

類別
県名
農林省定額 同上のうち本院において実地検査したもの 減額された工事費
二重査定 改良工事その他 設計過大
工事数 金額 工事数 金額 工事数 金額 工事数 金額 工事数 金額 工事数 金額

青森県

1,826
千円
1,487,258

341
千円
721,866

1
千円
536

44
千円
7,531

68
千円
19,514

113
千円
27,581
岩手〃 1,224 520,917 378 153,767

22 5,391 57 1,991 79 7,382
宮城〃 975 499,890 299 177,199

9 2,061 48 3,145 57 5,206
秋田〃 730 467,159 226 209,744

9 2,771 14 782 23 3,553
福島〃 940 757,973 282 369,827

12 2,833 50 8,758 62 11,591
長野〃 1,472 668,835 439 251,960

6 982 57 3,954 63 4,936
静岡〃 2,971 3,300,276 506 959,203 3 763 17 11,639 57 8,927 77 21,329
和歌山〃 1,116 690,600 318 332,216

2 248 34 1,618 36 1,866
島根〃 1,380 654,649 356 206,232

9 676 23 757 32 1,433
合計 12,634 9,047,557 3,145 3,382,014 4 1,299 130 34,132 408 49,446 542 84,877