（自作農創設特別措置特別会計）

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（自作農創設特別措置特別会計）

　昭和３３年度決算額は、歳入１３億３千３百余万円、歳出９億８千余万円で、３億５千３百余万円の歳入超過となっている。
　しかして、年度末において本特別会計が保有する未墾地は５２５，３６０町歩、既墾地は１２，７３１町歩で、その他立木竹等を合わせ台帳価格は２，９８１，８６８，０２１円の多額に上り、前年度末に比べると２９０，３８１，２７５円増加している状況で、これが処分にはなお相当の年月を要するものと認められる。
　本院においては、右財産の管理および農地対価等の徴収の状況について北海道ほか６県を選び道、県および関係市町村、農業委員会の一部を調査したところ、次表のとおり無断で転用または使用されているもの、一時使用させたまま長期間放置しているもの、台帳に登載されているのに財産の所在または現況をは握していないもの、使用料の徴収決定または収納を怠っているもの、買収取消後その支払対価の回収を怠っているものなどが多数見受けられ、また、国有財産台帳、開拓財産台帳、国有財産整理簿、徴収簿等管理の基本となる諸帳簿の整理が著しく不備なものが少なくない状況で、財産の管理および経理は全般的に適切を欠いているものと認められる。
　このような結果をきたしたのは、本特別会計創設時におけるいわゆる緊急開拓の処置等による事務の混乱、誤びゅうが今日にいたるまで長期にわたり十分に整理されていなかったことに基因するもので、当局においてもこれが改善につき努力をしているものとは認められるが、なお根本的是正をはかるとともに未処分財産を早急に処分するよう特段の配慮が望ましい。

　備考　件数筆数欄は、未墾地については件数、既墾地については筆数を示す。