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  • 昭和34年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第5節 各所管別の事項

郵政省


第9 郵政省

郵政事業特別会計の経理について

 昭和34年度の収益総額は1351億5千6百余万円、これに対し損失総額は1346億1千3百余万円で、当期利益金は5億4千3百余万円を計上している。しかして、利益金は既往年度からの繰越欠損金4億9千1百余万円の減額に充て、残額5千2百余万円を初めて積立金に計理することとしている。
 事業収入のうち、後納郵便料金は、従来は3月取扱分を翌月徴収決定し翌年度分として処理していたが、34年度においては分任歳入徴収官のいる郵便局取扱いにかかる3月取扱分の後納郵便料金を3月末日に徴収決定し本年度分として処理することとしたため13箇月分を徴収決定したこととなっており、従来と同様の取扱いをした場合に比べて5億1千5百余万円の増収となっている。
 固定資産の交換等による資産価格の差額処理は、従来は損益勘定に計理していたが、34年度からは資産価格は原則として交換渡し資産の台帳価格を交換受け資産の価格とし、損益が発生しない処理に改めたため収益において3億7千1百余万円、損失において5千8百万余円がそれぞれ計上されない結果となっている。

 35年3月25日、大蔵大臣に昭和34年度特別会計予算の予算総則第13条第2項(業績賞与規定)による使用額12億7千万円、同第15条(弾力条項)による使用額(業務外支出の使用額を除く。)7億7100万円計20億4100万円の経費使用承認を求めるにあたり、事業収入(業務外収入を除く。)の予定外の増収見込額を27億1千7百余万円と算定したが、決算の結果は、増収額は前記3月取扱いの後納郵便料金5億1千5百余万円を合わせ17億8千4百余万円にとどまり、結局、業績賞与等として2億5千6百余万円多額に使用承認を得たこととなり、不用額を控除しても1億2千3百余万円多額に使用したこととなっている。