国庫補助金の経理当を得ないもの

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（５１１）−（５２３）　国庫補助金の経理当を得ないもの

　農林省所管国庫補助金のうち公共事業関係を除く一般補助については、昭和３８年中、主として都道府県、市町村を経由して末端の事業施行者に交付された農村振興、農山漁村建設総合対策、農産物生産対策、畜産および水産業振興等の補助金を選び、その交付の状況および補助金の使途につき実地に検査することとし、北海道ほか２８府県管内の市町村、各種組合等に交付された農業委員会費補助金ほか９７費目の国庫補助金１，５３２，３６７，１１６円について検査を実施したところ、補助金の経理当を得ないと認められたものが、北海道ほか２６府県（注） で、農業委員会特別事業、農山漁村建設総合対策事業、麦作転換合理化施設事業等において、補助の対象とは認められない事業に対して補助金を交付しているもの、補助の目的を達していないもの、事業量が計画に比べて不足しているもの、過大な精算を行なっているものなど２９４事項１０，８３８，８８６円ある。
　このうち農業委員会特別事業は、農業委員会が農家台帳の補正ならびに農業労働力調整協議会の設置および運営を行なうものであるのに、事業の全部または一部を実施していないものなどが１９６事項４，６１４，２８２円の多数に上っている。また、都道府県の事務費に対する国庫補助金の経理については、補助費目ごとの区分経理を行なっていないものがきわめて多い状況であるので、第８節(４)記載のとおり３８年１０月是正改善の処置を要求した。
　いま、前記２９４事項のうち１事項の国庫補助金１０万円以上のものをあげると次表のとおり１３件３，４７４，６０６円である。

(注) 　次表に掲記した道府県のほか岩手、秋田、群馬、埼玉、神奈川、山梨、愛知、兵庫、和歌山、岡山、山口、香川、愛媛、福岡、長崎、熊本、大分各県