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  • 昭和37年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第6節 各所管別の事項|
  • 第10建設省|
  • 不当事項|
  • 補助金

公共事業に対する国庫負担金等の経理当を得ないもの


(577)−(636) 公共事業に対する国庫負担金等の経理当を得ないもの

(一般会計) (組織)建設本省 (項)河川等災害関連事業費 (項)鉱害復旧事業費(項)河川等災害復旧事業費 (項)施設提供等諸費(項)昭和37年発生河川等災害復旧事業費
(道路整備特別会計) (項)道路事業費 (項)街路事業費 (項)臨時就労対策事業費
(治水特別会計) (治水勘定) (項)砂防事業費 (項)離島治水事業費

 

 地方公共団体が施行した公共土木施設の建設、改良および災害復旧等の工事に対する国庫負担金または国庫補助金(以下「国庫負担金」という。)は、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法等の根拠法規に基づいて交付されるものである。昭和38年中、その経理および工事施行の状況について全国の工事現場72,932箇所のうち北海道ほか35都府県につきその8.2%に相当する6,017箇所(事業費69,306,525,094円、国庫負担金45,132,637,578円)を実地に検査したが、これを会計別にみると、一般会計においては災害復旧事業を主として2,970箇所、道路整備特別会計においては道路の改良事業等1,957箇所、また、治水特別会計においては砂防事業、中小河川改修事業等1,090箇所となっている。検査の結果は、工事の施行が不良なため工事の効果を著しく減殺しているものまたは設計に対して工事の出来高が不足しているものがあり、国庫負担金を除外すべきことの判明したもので除外すべき額1工事10万円以上のものが、北海道ほか23府県において66工事59,319,207円(うち一般会計分28工事19,139,609円、道路整備特別会計分4工事2,861,666円、治水特別会計分34工事37,317,932円)あり、このうち国庫負担金を除外すべき額1工事20万円以上のものをあげると別表第3のとおり60件58,432,022円である。
 しかして、この種不当な事例が多数に上っているのは、主として、砂防えん堤、擁 壁等のコンクリート工事の施行にあたり、監督が十分でなかったり、検査が適確に行なわれなかったりしたことによるものと認められる。