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  • 昭和37年度|
  • 第3章 政府関係機関その他の団体の会計|
  • 第2節 各機関別の事項

日本中央競馬会


第21 日本中央競馬会

 日本中央競馬会の昭和37事業年度末資本金は49億2412万余円(全額政府出資)である。

 37事業年度における中央競馬は、札幌ほか8競馬場で33回232日開催しており、前事業年度の32回215日に比べて1回17日増加している。このうち、オリンピック東京大会の馬術競技に使用する施設の建設等のための日本中央競馬会の国庫納付金等の臨時特例に関する法律(昭和36年法律第185号)による臨時競馬の開催は2回14日であり、この法律による国庫納付免除額4億5829万余円のうち3億5181万余円をオリンピック東京大会の馬術競技に使用する施設の敷地購入費等に使用している。

 37事業年度の勝馬投票券の発売高は485億5953万余円で、前事業年度の373億9259万余円に比べて111億6693万余円増加している。また、勝馬投票券発売高のうち場外発売分は200億1770万余円で、前事業年度の145億7467万余円に比べて54億4302万余円増加している。

 37事業年度においては、勝馬投票券収入486億3479万余円等の利益492億8982万余円、勝馬投票券諸支払金360億7998万余円、競馬事業費63億4410万余円等の損失472億8045万余円で、差引き20億0936万余円の利益金を生じ、このうち10億0468万余円を国庫に納付し、残額10億0468万余円を特別積立金として積み立てた。

 34年7月から37年11月までの間に、中山、京都両競馬場の競馬開催時におけるきゅう舎不足を緩和するため、両競馬場きゅう舎に収容している2才馬等を収容する目的で両競馬場の近傍に1億8774万余円および7018万余円でそれぞれ分きゅう場を建設しているが、実地に調査したところ、これを全く使用していないかまたはほとんど使用していない状況である。このような事態を生じたのは、分きゅう場の建設にあたり利用の条件等についての検討が十分でなかったことおよびきゅう舎の建設後その利用促進についての処置が適切でなかったことによるものと認められるので、今後資産の取得については投資効果および効率的運用に関しなお一層の留意の要がある。