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  • 昭和38年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第6節 各所管別の事項|
  • 第1 総理府|
  • (防衛庁)|
  • 不当事項|
  • 工事

直轄工事の出来高が不足しているもの


(1)直轄工事の出来高が不足しているもの

(一般会計) (組織)防衛本庁 (項)施設整備費

 札幌防衛施設局で、昭和38年7月、指名競争後の随意契約により株式会社松村組に19,084,000円(当初契約額20,800,000円)で請け負わせ施行した白老弾薬支処構内整備工事は、39年3月、設計どおりしゅん功したものとして検収を了しているが、監督および検収が適切でなかったため、護岸練積石垣の出来形が設計と相違していて、工事費約71万円相当額が出来高不足となっている。

 本件工事は、陸上自衛隊北海道地区補給処白老弾薬支処構内に護岸、道路、砂防等の工事を施行するもので、うち護岸練積石垣延長516メートル1,308平米(工事費3,492,818円)は設計書および仕様書によると、控30センチメートル内外の玉石を使用し、平米当り裏込コンクリート0.1立米、胴込コンクリート0.1立米総量261立米を施行することとなっているのに、実際は裏込コンクリートは法長1.14メートルから3.05メートルのうち天ばから30センチメートルから50センチメートル程度を施行したにすぎず、以下の部分は、下流左岸部分については設計量の半量程度、残余の部分についてはほとんど全量を施行していないばかりでなく、胴込コンクリートも設計量を下回って施行している箇所が随所に見受けられる状況であるため、結局、総量149立米を施行しただけで約71万円相当額が出来高不足となっている。

 上記のほか、同防衛施設局で38年12月前記会社に21,657,000円で請け負わせ、上記工事に追加して施行した同弾薬支処災害復旧工事においても、護岸練積石垣73メートル164平米(工事費483,677円)は裏込コンクリートおよび胴込コンクリートの施行状況が上記同様であり、また、ぐり石練張側溝延長1,513メートル1,815平米(工事費2,648,884円)のうち500メートル600平米は裏込コンクリートを設計の半量程度施行したにすぎず、約31万円相当額が出来高不足となっている。

 本件両工事に対しては、請負人の負担において、練積石垣については2,031,000円で胴、裏込コンクリートを設計どおり施行し、また、側溝については324,000円で補強または再施行した旨の報告があった。