(一般会計) (組織)厚生本省 (項)簡易水道等施設費 (項)環境衛生対策費 (項)国立公園等管理費
1 簡易水道等施設費補助金の経理当を得ないもの
(218)−(223) 昭和37、38両年度において市町村が事業主体となって施行した簡易水道等施設
に対する国庫補助金の経理に関し、青森県ほか30都府県の工事現場895箇所のうち371箇所について検査したところ、工事の施行にあたって調査が十分でなかったため補助の目的を達していないもの、工事の施行が不良なため補助の目的を達していないものまたは設計に対し工事の出来高が不足しているものがあり、国庫補助金を除外すべきものと判明したもので除外すべき額1工事10万円以上のものが青森ほか4県(注) において9工事4,978,233円となっており、このうち国庫補助金を除外すべき額1工事20万円以上のものをあげると次表のとおり6件4,562,730円である。
(注) 次表に掲記した県のほか青森県
県名 工事名 |
事業主体 |
事業 年度 |
工事費 |
左に対する国庫補助金 |
工事費から除外すべき額 |
左に対する国庫補助金相当額 |
|
(218) 岩手県 |
円 | 円 | 円 | 円 | |||
和賀郡和賀町横川目地区簡易水道新設事業 | 和賀町 | 36 37 |
33,184,000 | 8,296,000 | 819,923 | 204,980 | |
配水池の壁体コンクリート46立米は配合比1:2:4で施行したこととしているが、実際は配合の悪いもので施行したばかりでなく、つき固めも不十分であったなどのためコンクリートとしての強度が低下しており、容易に破砕される状況である。また、配水場の土留練積石垣101平米は控30センチメートルの雑割石を使用し、胴込コンクリート平米当り0.15立米総量15立米を施行したこととしているが、実際はから積みで施行したなどのため工事費92,923円相当額が出来高不足となっている。 | |||||||
(219) 福島県 | |||||||
須賀川市仁井田地区簡易水道新設事業 | 須賀川市 | 38 | 11,058,000 | 2,764,500 | 11,058,000 | 2,764,500 | |
1日最大給水量を317立米と算定して設計、施行したものであるが、水源の選定にあたり調査が不十分であったため取水量が不足し、給水開始以降1日当り33立米程度を給水しているにすぎない状況である。 | |||||||
(220) 埼玉県 | |||||||
秩父市影森地区簡易水道新設事業 | 秩父市 | 37 | 17,436,000 | 4,359,000 | 1,240,000 | 310,000 | |
ろ過池の壁体コンクリート70立米は配合比1:2:4で施行したこととしているが、実際は配合の悪いもので施行したばかりでなく、つき固めも不十分であったためコンクリートとしての強度が低下しており、すでに各所にき裂を生じ貯りゅう水が浸透している。 | |||||||
(221) 同 | |||||||
飯能市南高麗地区簡易水道新設事業 | 飯能市 | 37 | 18,080,000 | 4,520,000 | 1,307,000 | 326,750 | |
浄配水場施設の土留練積石垣546平米は控30センチメートルの玉石を使用し、裏込コンクリート平米当り0.42立米総量229立米を施行したこととしているが、実際は裏込コンクリートは全く施行せず、また、浄水場整地1,731平米は敷砂利を厚さ15センチメートルで総量259立米を施行したこととしているが、実際は厚さ3センチメートル程度で総量51立米を施行したにすぎないなどのため工事費1,307,000円相当額が出来高不足となっている。 | |||||||
(222) 愛媛県 | |||||||
温泉郡久谷村川西地区簡易水道新設事業 | 久谷村 | 37 | 7,000,000 | 1,750,000 | 826,000 | 206,500 | |
配水池のコンクリート55立米は配合比1:2:4で施行したこととしているが、実際は配合の悪いもので施行したばかりでなく、つき固めも不十分であったためコンクリートとしての強度が低下しており、すでに壁体の各所にき裂を生じ貯りゅう水が浸透している。 | |||||||
(223) 同 |
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北宇和郡津島町宗清地区簡易水道新設事業 | 津島町 | 37 | 3,000,000 | 750,000 | 3,000,000 | 750,000 | |
1日最大給水量を67立米と算定して設計、施行したものであるが、水源の選定にあたり調査が不十分であったため取水量が不足し、給水開始以降1日当り12立米程度を給水しているにすぎない状況である。 | |||||||
計 | 89,758,000 | 22,439,500 | 18,250,923 | 4,562,730 |
2 国立公園等施設整備費補助金の経理当を得ないもの
昭和37、38両年度において、都道府県が事業主体となって施行した国立公園等施設に対する国庫補助金の経理に関し、青森県ほか30都府県の工事現場169箇所のうち51箇所について検査したところ、工事の出来高が不足しているもの、工事の施行が不良なため補助の目的を達していないものなどがあり、国庫補助金を除外すべきものと判明したもので除外すべき額1工事10万円以上のものが岩手ほか2県(注) において3工事602,947円となっており、このうち国庫補助金を除外すべき額1工事20万円以上のものをあげると次表のとおりである。
(注) 岩手、栃木、滋賀各県
県名 工事名 |
事業主体 |
事業 年度 |
工事費 |
左に対する国庫補助金 |
工事費から除外すべき額 |
左に対する国庫補助金相当額 |
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(224) 栃木県 |
円 | 円 | 円 | 円 | |||
中宮祠駐車場新設事業 | 栃木県 | 38 | 14,000,000 | 7,000,000 | 635,000 | 317,500 |
駐車場の路床3,959平米は切込砂利で厚さ40センチメートル総量2,058立米を施行したこととしているが、実際はうち3,270平米は厚さ30センチメートル程度総量1,633立米を施行したにすぎず、工事費635,000円相当額が出来高不足となっている。