(郵政事業特別会計) (項)業務費
東京、名古屋両郵政局で、郵便物運送を請け負わせるにあたり、郵便専用自動車の配車計画が適切でなかったため、不経済となっていると認められるものが次のとおりある。
(534)
東京郵政局で、昭和38年4月から39年3月までの間に、日本郵便逓送株式会社に新宿ほか10郵便局の小包配達および通常取集等を請け負わせ122,731,780円を支払っているが、配車計画が適切でなかったため、約200万円が不経済となっていると認められる。
本件請負契約は、郵便専用自動車22両および56両をもってそれぞれ小包配達および通常取集等を行なわせるものであるが、このうち各22両分60,893,640円についてみると、通常取集の各車両は通常郵便物の取集を4回、特別取集を1回行なうものであるが、この特別取集便と最終の通常取集便は、作業時間帯からみて、小包配達の車両の作業時間を延長しても、通常取集の車両の待合時間が不要となるなどのため、小包配達の車両に行なわせることが有利であるから、このように組み合わせて配車したとすれば、請負料は58,801,440円となり、約200万円を節減することができたものと認められる。
(535)
名古屋郵政局で、昭和38年4月から39年3月までの間に、東海自動車株式会社に沼津局中心線の郵便物運送を請け負わせ15,070,261円を支払っているが、配車計画が適切でなかったため、約50万円が不経済となっていると認められる。
本件請負契約は、沼津局駅受渡便30便、沼津、三島間運送便上下各9便等の郵便物の運送を郵便専用自動車6両(1号、2号、5号各車は大型車、3号、4号、6号各車は小型車)により行なわせているものであるが、このうち、
(ア) 2号車の行なっている沼津局駅受渡しの初便は郵袋数が40個程度で小型車2両を配車しても支障がないものであるから、これに代え4号車と6号車にその作業開始時刻を繰り上げて行なわせることとすれば、2号車の作業時間に含まれている待合時間が不要となるので有利と認められ、
(イ) 6号車の行なっている沼津、三島間上り7号便は三島局では差し立てる郵袋がなく沼津局まで空車回送のうえ同局駅受渡作業を行なわせているが、この受渡作業を沼津局で作業を終了する車両に引続き行なわせることとすれば、前記空車回送が不要となるので有利と認められ、
(ウ) 5号車の行なっている沼津、三島間上り1号便によって差し立てている郵袋1個は前日の最終便で運送しても支障はないものであるから、これによれば1号便は設定の要がないものと認められる。
このように配車計画を変更したとすれば、請負料は14,555,701 円となり、約50万円を節減することができたものと認められる。