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  • 昭和38年度|
  • 第3章 政府関係機関その他の団体の会計|
  • 第2節 各機関別の事項

中小企業金融公庫


第7 中小企業金融公庫

 昭和38年度の事業計画は当初、出資6億円、貸付1135億円で、その後貸付は155億円を追加し1290億円と改訂したが、これに対し実績は出資6億円(東京、名古屋、大阪各中小企業投資育成株式会社に対するもの)、貸付1320億6843万円となっている。貸付実行額を貸付方式別にみると直接貸付460億2140万円(34.8%)、代理貸付860億4703万円(65.2%)となっており、また、これを資金使途別にみると設備資金1132億1949万余円(85.7%)、運転資金188億4893万余円(14.3%)となっている。

 貸付実行額から回収額970億9681万余円および滞貸償却額3136万余円を差し引いた年間純増加額は349億4024万余円であり、年度末貸付残高は2483億9488万余円となっている。

 38年度の出資金および貸付金の原資については、政府出資金6億円、資金運用部資金の借入金667億円、簡易生命保険及郵便年金積立金の借入金85億円および回収金等568億6843万円を充当している。

 38年度末において弁済期限を6箇月以上経過した元金延滞額は27億3818万余円(うち1年以上延滞のもの20億9988万余円)で、前年度末に比べて5億4388万余円(1年以上延滞のもの3億7086万余円)増加している。このうち直接貸付についてみると、元金延滞額は16億8852万余円(うち1年以上延滞のもの13億4487万余円)で、前年度末に比べて5億1190万余円(1年以上延滞のもの3億6362万余円)増加している。

 38年度においては、貸付金利息197億8573万余円等の利益206億6636万余円、借入金利息120億3497万余円、業務委託費41億2935万余円、事務費15億0251万余円、滞貸償却引当金繰入22億4972万余円等の損失206億6636万余円で、利益損失同額となっており、利益金を生じなかったので国庫納付金はなかった。