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  • 昭和38年度|
  • 第3章 政府関係機関その他の団体の会計|
  • 第2節 各機関別の事項|
  • 第23 日本原子力研究所|
  • 不当事項|
  • その他

経理のびん乱しているもの


(616) 経理のびん乱しているもの

 日本原子力研究所高崎研究所で、昭和38事業年度中に前渡資金45,950,547円を支払っているが、次のように資金前渡出納員事務取扱規則等に従った正規の処理を行なっていないためその支払いの正当性を確認することができないものが5,637,633円、また、出張の事実がないのに旅費を支給したものが503,160円あり、経理がはなはだしくびん乱している。

(ア) 同事業年度中に現金払いした526件7,597,649円のうち186件5,637,633円については、購入回議書のないもの、検収の事実を確認することができないもの、現金出金票に決裁を受けていないもの、領収書を徴していないものなどがあり、そのうち3,007,776円は39年3月31日物品購入代等として支払ったこととしているが、その後簿外に受け入れた収入金171,200円と合わせ個人名義の預金として別途に経理し、同年4月および7月に8回にわたり3,177,391円を同預金から払い出し、8月会計実地検査当時残額1,585円を保有していたが、預金通帳以外は関係書類が保管されていないため使途が全く不明となっており、本件支払いについての正当性を確認することができない状況である。

(イ) 旅費2,638,500円を職員に支給しているが、うち503,160円は出張の事実がないのに出張したこととして支給したものである。
 上記のほか、同研究所の物品の管理についても適切を欠いているものがあり、本院調査の結果判明したものだけでも遠心器ほか37点(帳簿価額405,560円)は所在が不明となっている。