ページトップ
  • 昭和39年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第6節 各所管別の事項|
  • 第7 運輸省|
  • 不当事項|
  • 工事

別途に購入することができる定電流調整器等を請負工事のうちに含めたため不経済となっているもの


(578)  別途に購入することができる定電流調整器等を請負工事のうちに含めたため不経済となっているもの

(一般会計) (組織)運輸本省 (項)空港整備事業費

 運輸省で、昭和39年11月、指名競争後の随意契約または指名競争契約により、山陽電気工事株式会社および東京設備株式会社に大阪国際空港A滑走路進入灯第1期整備工事ほか1工事を総額48,580,000円で請け負わせ施行しているが、機器として別途購入することができる定電流調整器、同付属機器等(この予定価格相当額12,391,000円)を各工事のうちに含めたため約180万円が不経済となっていると認められる。
 本件工事は、大阪国際、名古屋両空港において滑走路進入灯および定電流調整器、同付属機器等を取り付けるもので、その内容は、主として定電流調整器、同付属機器の購入、ケーブル布設およびケーブルとこれら機器とを接続する結線工事等からなっている。

 しかして、これら機器は、いずれも航空局の仕様に基づいて株式会社日立製作所ほか1会社が製造のうえ、完成品として変電室内の所定の設置場所に持ち込むこととなっているもので、請負業者としては、工事図面の指示するところにより、機器相互間およびこれら機器と当該箇所に設置されたケーブルの端末とを結線接続するだけのきわめて簡明な作業を実施すれば足りるものであり、とくに、本件の場合は、あらかじめ同局において直接前記機器について運転調整費等を含む現場持込価格の見積りを製造会社から徴し、かつ、これをそのままこれら機器の価格として予定価格を計算しているほか、機器の検査等についてもすべて同局において実施するなど購入の場合と同様な取扱いをすることとしているのであるから、これら機器を国において直接購入し、ケーブル布設等工事だけを請け負わせてもとくに支障はなかったものと認められる。
 いま、仮に本件工事の契約にあたり、これら機器を国において購入しケーブル布設等工事だけを別途請負に付したとすれば、これら機器に関し本件工事費に含まれている諸経費相当額約180万円を節減することができたものと認められる。