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  • 昭和39年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第6節 各所管別の事項|
  • 第9 労働省|
  • 不当事項|
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炭鉱離職者緊急就労対策事業の設計が当を得ないもの


(591) 炭鉱離職者緊急就労対策事業の設計が当を得ないもの

(一般会計) (組織)労働本省 (項)炭鉱離職者援護対策費

 労働省で、福島県双葉郡広野町が炭鉱離職者緊急就労対策事業として昭和39年4月から10月までの間に事業費6,398,000円で施行した東下亀ヶ崎線道路新設工事に対し、国庫補助金5,076,800円を交付しているが、設計にあたり盛土の法こう配等の配慮を欠いたため、すでにその一部が崩壊している。
 本件工事は、炭鉱離職者6,310人を吸収して延長1,548メートル、幅員4メートルまたは4.6メートルの町道を新設するもので、山田某に6,258,000円(国庫補助金5,006,400円)で請け負わせ施行したものである。しかして、本件町道のうち測点No.40からNo.41までの間延長40メートルは、ヒューム管を布設し、その上に法こう配1割で法長最大18メートルの盛土1,334立米等を、また、測点No.55からNo.56までの間延長60メートルは、コンクリート暗きょを設置し、その上に法こう配1割3分で法長最大28メートルの盛土6,384立米等を工事費計3,013,181円(国庫補助金相当額2,410,544円)で施行し道路を築造したものであるが、このような法面の長大な盛土の設計にあたっては、法こう配を緩にしたり、法留工を設けたりするなど盛土の安定について十分考慮すべきものであったと認められるのに、その配慮を欠いたため、上記2区間ともその一部が道路幅員3メートル程度を残し崩壊している状況である。