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  • 昭和40年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第6節 各所管別の事項

文部省


第4 文部省

 (国立学校特別会計)

 昭和40年度歳入歳出決算額は、歳入1679億7599万余円、歳出1666億5529万余円であり、歳入においては一般会計より受入1358億3024万余円、借入金33億3000万円、附属病院収入204億4013万余円、授業料及入学検定料36億6972万余円等、歳出においては国立学校947億8431万余円、大学附属病院252億9730万余円、大学附置研究所123億0304万余円、施設整備費341億0381万余円等である。
 検査の結果、次のとおり留意を要すると認められるものがある。

 (観測ロケット関係経費の経理について)

 東京大学宇宙航空研究所における観測ロケットの関係経費は、逐年増加しており、その経理について検討を要すると認められるものがある。たとえば、ロケット本体の製造請負契約についてみると、製造に着手しているのに契約書が作成されていなかったり、請負業者の参考見積がそのまま契約金額として採用されたりしている実情である。観測ロケットは開発途上のもので、設計開始から製造完了までの間同研究所の研究部門と請負業者の間で詳細な検討を行いつつ製造を進めている関係もあり、製造に着手する前にその価格を予定することは困難と思料されるが、研究開発の進展に伴いこのような製造請負契約が引続き行なわれることでもあり、今後は、研究部門と経理部門との連携を保ち、発注にあたって可能な範囲の見積計算により契約を締結し、完成後実際製造に要した費用の実績を確認したうえ契約金額を確定することができるような方途を講ずるよう配慮の要があると認められる。