高速自動車国道建設工事における土工量の精算にあたり、広域な土取場等における地山の測量方法が適切でなかったり、切土に先立って実施される伐開除根に伴う表土の切取深度が施行の実情にそわなかったり、捨土場所の事前調査等が適確でなく捨土量のは握が正確を欠いていたりしているなどの事例が見受けられたので、地山検測の採用に対応する基準、仕様書の整備改善、現場の施行管理の徹底を図るなどして、地山検測における土工量の精算および工事費支払の適正を期するよう、昭和40年11月、改善の意見を表示したところ、日本道路公団においては、41年6月、「高速道路土木工事施行取扱要領」を改め、広域な土取場等の原地盤の高さを正確には握するため、横断測線上の地盤高の測量を縦断測量に準じた測定方法によって行なうようにし、伐開除根に伴う表土の切取深度を原地盤に垂直に30センチメートルとし、また、その掘さく土と他の掘さく土とを区別して捨土させることとし、捨土場所の原地盤の高さを事前に調査しておくとともに捨土検測の方法を改めている。