昭和４０年度決算検査報告
発電所建設工事の請負人の決定にあたり、技術審査の方法および見積書の取扱が適切でなかったり、見積制限価格を下回る見積を無条件に排除したりなどして適正を欠いていると認められたので、技術審査の方法を再検討するほか契約審査制度を設けるなど請負人の決定に関する事務処理手続について検討するよう、昭和４０年８月、改善の意見を表示したところ、電源開発株式会社においては、４１年６月、工事請負規程および同実施細則を改正し、従来の見積制限価格制度に代えて新たに契約審査制度を設置し、見積額が著しく低価にすぎて契約に適合した工事を履行することができないおそれがあると認められる場合の基準をそのつど定め、この基準に該当する見積があった場合でも、従来のように一定率による機械的、画一的な排除方法によることなく、契約審査委員会の議を経て排除できることとしたほか、工事施行計画書の内容を明確にするとともにその記載要領をそのつど指定し、さらに見積書の開封は公開にすることとするなどの処置を講じている。