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  • 昭和42年度|
  • 第3章 政府関係機関その他の団体の会計|
  • 第2節 各機関別の事項

国民金融公庫


第4 国民金融公庫

国民金融公庫の昭和42年度末の資本金は200億円である。

(事業概要について)

 42年度の貸付計画は当初3243億1400万円で、その後386億2500万円を追加し3629億3900万円と改訂したが、これに対し貸付実行額は3588億0159万余円となっており、この原資については、資金運用部資金の借入金1749億円、簡易生命保険及郵便年金積立金の借入金110億円および回収金等1729億0159万余円を充当している。

 貸付実行額を貸付種類別にみると、普通貸付3332億7692万余円、恩給担保貸付245億4489万余円、農地被買収者国庫債券担保貸付5億4222万余円、特別給付金国庫債券担保貸付3億3825万余円、第二回特別給付金国庫債券担保貸付6615万余円等である。

 なお、第二回特別給付金国庫債券担保貸付は、戦傷病者等の妻に対する特別給付金支給法(昭和41年法律第109号)の規定により発行された国庫債券を担保として事業資金を貸し付けるため42年8月から開始されたものである。また、普通貸付のうち95億3692万余円は環境衛生関係営業に対する特別貸付であるが、この貸付けは、42年9月以降は同月環境衛生金融公庫法(昭和42年法律第138号)の規定により設立された環境衛生金融公庫が行なうこととなり、42年10月20日現在の貸付残高195億4570万余円が同公庫に引き継がれた。

 貸付実行額から回収額2803億8992万余円、環境衛生金融公庫への引継額195億4570万余円および滞貸償却額8574万余円を差し引いた年間純増加額は587億8022万余円であり、年度末貸付残高は134万余件3995億5696万余円となっている。

 42年度末において最終弁済期限を6箇月以上経過した元金延滞額は20億9095万余円で、前年度末に比べて1億7457万余円増加している。なお、この元金延滞額のうち15億0889万余円は更生資金貸付にかかるもので、同貸付の年度末残高に対し99.8%の割合となっている。

 環境衛生金融公庫の設立に伴い、同公庫の委託を受けて、環境衛生関係営業資金の貸付業務を行なうこととなったが、42年度中に貸し付けたものは59億9398万余円で、年度末貸付残高は236億4151万余円となっている。

(損益について)

 42年度においては、貸付金利息295億2886万余円、一般会計より受入2億2900万円等の利益307億9431万余円、借入金利息222億2785万余円、事務費61億1082万余円、業務委託費13億0450万余円、滞貸償却引当金繰入8億4606万余円等の損失307億9431万余円で、利益損失同額となっており、利益金を生じなかったので国庫納付金はなかった。なお、同年度から未収貸付金利息(43年度まではその一部)を利益に計上することとなり、年度末未収貸付金利息の総額20億8618万余円のうち6億9539万余円を計上している。