昭和４２年度決算検査報告
中小企業金融公庫の昭和４２年度末の資本金は２４９億１０００万円である。
４２年度の貸付計画は当初２３５７億円で、その後３７０億円を追加し２７２７億円と改訂したが、これに対し貸付実行額は２７８８億２７０１万円となっており、この原資については、資金運用部資金の借入金１１５８億円、簡易生命保険及郵便年金積立金の借入金１１０億円、債券発行による収入金３９８億６０００万円および回収金等１１２１億６７０１万円を充当している。
貸付実行額を貸付方式別にみると、直接貸付１００３億４８７０万円（３６％）、代理貸付１７８４億７８３１万円（６４％）となっており、また、これを資金使途別にみると、設備資金２１７７億９５９７万余円（７８．１％）、運転資金６１０億３１０３万余円（２１．９％）となっている。
貸付実行額から回収額１８５２億９８２５万余円および滞貸償却額１億１０４５万余円を差し引いた年間純増加額は９３４億１８３０万余円であり、年度末貸付残高は５３００億４１３８万余円となっている。
４２年度末において弁済期限を６箇月以上経過した元金延滞額は４５億７１９６万余円（うち１年以上延滞のもの３８億２９４６万余円）で、前年度末に比べて２億７９１４万余円（１年以上延滞のもの９９１０万余円）増加している。
４２年度においては、貸付金利息３７１億６４９８万余円等の利益３９３億６４０２万余円、借入金利息２１１億９１８３万余円、債券利息７０億０１９５万余円、業務委託費６４億３１４２万余円、事務費２８億８２０３万余円、滞貸償却引当金繰入１３億２１２８万余円等の損失３９３億６４０２万余円で、利益損失同額となっており、利益金を生じなかったので国庫納付金はなかった。なお、同年度から未収貸付金利息（４３年度まではその一部）を利益に計上することとなり、年度末未収貸付金利息の総額２２億１１８７万余円のうち７億３７２９万余円を計上している。