環境衛生金融公庫は、環境衛生金融公庫法(昭和42年法律第138号)に基づき、環境衛生関係の営業に対し、衛生水準を高め、および近代化を促進するために必要な資金を融通することを目的として昭和42年9月設立されたもので、42年度末の資本金は10億円である。
42年度の貸付計画は200億円で、これに対し貸付実行額は61億3335万余円となっており、この原資については、政府出資金10億円および資金運用部資金の借入金51億3335万余円を充当している。
42年度においては、貸付業務を国民金融公庫ほか2金融機関に委託しており、貸付実行額を委託金融機関別にみると、国民金融公庫59億9398万余円(97.7%)、中小企業金融公庫5185万円(0.9%)、商工組合中央金庫8752万円(1.4%)となっており、また、これを資金使途別にみると、衛生設備および近代化設備49億1095万余円(80.1%)、従業員宿舎の設置8億7323万円(14.2%)、店舗改装等3億4916万余円(5.7%)となっている。
なお、公庫は、国民金融公庫が41年6月から普通貸付の一環として行なっていた環境衛生関係営業に対する特別貸付の42年10月20日現在の貸付残高195億4570万余円を承継した。
貸付実行額および上記国民金融公庫からの承継額から回収額18億9817万余円を差し引いた年度末貸付残高は237億8088万余円となっている。
42年度においては、貸付金利息7億4892万余円、一般会計より受入1億9760万余円等の利益9億7679万余円、借入金利息6億2629万余円、業務委託費2億0086万余円、滞貸償却引当金繰入8013万余円等の損失9億7679万余円で、利益損失同額となっており、利益金を生じなかったので国庫納付金はなかった。