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  • 昭和42年度|
  • 第3章 政府関係機関その他の団体の会計|
  • 第2節 各機関別の事項

中小企業振興事業団


第26 中小企業振興事業団

 中小企業振興事業団は、中小企業振興事業団法(昭和42年法律第56号)に基づき、中小企業構造の高度化を促進するために必要な指導、資金の貸付け等の事業を総合的に実施するとともに、中小企業の経営管理の合理化および技術の向上を図るために必要な研修、指導等の事業をあわせて行なうことを目的として、通商産業省所管中小企業高度化資金融通特別会計および日本中小企業指導センターの権利義務を承継して、昭和42年8月設立されたものである。

 42事業年度末の資本金は、政府出資金104億1250万円ならびに中小企業高度化資金融通特別会計および日本中小企業指導センターから権利義務を承継したことに伴い政府から出資があったものとされた金額144億8758万余円の合計額249億0008万余円(全額政府出資)である。

(事業概要について)

 42事業年度の貸付計画は、都道府県が中小企業構造の高度化のための設備資金を貸し付けるため必要とする資金の一部を貸し付ける一般貸付金98億3795万円、都道府県が共同工場を設置して譲渡するなどのため必要とする資金の一部を貸し付ける工場共同化貸付金等16億8200万円および都道府県から必要な資金の一部を借り受けて特定織布業の構造改善のための設備資金を貸し付ける特定織布業構造改善貸付金72億1100万円計187億3095万円で、これに対し貸付額は、一般貸付金91億6175万余円、工場共同化貸付金8億2141万余円および特定織布業構造改善貸付金18億6225万余円計118億4541万余円となっており、この原資については、県からの借入金2億6603万余円および政府出資金等115億7938万余円を充当している。

 中小企業高度化資金融通特別会計から承継した貸付金110億8311万余円および貸付額118億4541万余円から回収額3億2779万余円を差し引いた年度末貸付残高は226億0073万余円となっている。

 また、42事業年度における指導研修事業として啓蒙指導事業、養成研修事業および調査研究事業等を実施しており、その事業費の決算額は予算現額6億9328万余円に対し4億4317万余円となっている。

(損益について)

 42事業年度においては、融資事業では、運用収入2億6351万余円等の収益2億6376万余円、管理費4184万余円等の費用1億2883万余円で、1億3492万余円の利益金を生じており、指導研修事業では、国庫補助金収入2億5319万余円等の収益3億4423万余円、管理費1億7024万余円等の費用3億3914万余円で、509万余円の利益金を生じており、この結果、総括損益においては1億4001万余円の利益金を生じ、これを積立金として積み立てた。