(一般会計)
昭和43年度歳入歳出決算額は、収納済歳入額34億2590万余円、支出済歳出額1472億9552万余円である。
支出済歳出額のうちおもなものは、港湾整備ほか2特別会計に対する繰入金466億6959万余円、国が直轄で施行した空港整備等の事業費112億7384万余円、地方公共団体等に対する国庫補助金等357億4259万余円、海上保安庁関係の経費210億5876万余円、気象庁関係の経費114億4254万余円である。
検査の結果、別項記載のとおり、不急の磁気テープを購入したもの
がある。
会計名および科目 | 一般会計 | (組織)気象庁 | (項)気象官署 |
部局等の名称 | 気象庁 | ||
購入物品 | 磁気テープ(H-3485型用800BPI)1,208巻 | ||
購入物品の概要 | 気象情報の解析、気象予測等の目的で導入している電子計算機(HITAC-5020 F/20)に使用するもの | ||
購入価格 | 19,309,000円(単価16,800円、15,500円) | ||
納入業者 | 株式会社日立製作所、株式会社日本ビジネスコンサルタント | ||
契約年月および契約の種類 | 昭和43年11月〜44年3月 随意契約 | ||
支払 | 昭和44年1月、4月 3回 |
この物品は、購入当時の在庫量および使用実績等からみて、購入の要がなかったと認められる。
(説明)
この物品は、昭和43年度の使用計画量900巻と予算額等を勘案して、1,208巻を購入したものである。しかしながら、気象庁の42年度末における磁気テープの在庫量は43年度使用計画量を上回る985巻あり、また、その使用実績は、42年度中に175巻、43年4月から本件契約前の10月に至る7箇月間に225巻を使用したにすぎず、さらに、上記の実績等からみて、43年11月以降の使用量が大幅に増加する見込みはなかったと認められる。このことからみて、44年度第1四半期における使用予定量200巻程度を考慮しても、本件購入は、その要がなかったと認められる。同庁における43年11月以降の使用実績は240巻で、結局、1,728巻を44年度に繰り越している状況である。
しかして、近時、磁気テープは容易に購入することができ、しかも、その価格が年々低廉になる傾向にあることを勘案すれば、仮に使用量が増加するとしても、必要のつど購入すれば足り、取急ぎ購入する要はなかったと認められる。