環境衛生金融公庫の昭和43年度末の資本金は10億円である。
43年度の貸付計画は、当初350億円で、その後447億円になった。これに対し、貸付実行額は446億7604万余円になっている。この原資については、資金運用部資金の借入金344億円および回収金等102億7604万余円を充当している。
本公庫は貸付業務を国民金融公庫ほか2金融機関に委託していて、貸付実行額を委託金融機関別にみると、国民金融公庫380億1549万余円(85.1%)、中小企業金融公庫57億1073万円(12.8%)、商工組合中央金庫9億4982万余円(2.1%)になっている。また、貸付実行額を資金使途別にみると、衛生設備および近代化設備242億8142万余円(54.4%)、店舗等152億8212万余円(34.2%)、従業員宿舎の設置等51億1250万余円(11.4%)になっている。
貸付実行額から回収額83億4390万余円を差し引いた年間純増加額は363億3214万余円であり、年度末貸付残高は601億1302万余円になっている。
43年度末において弁済期限を6箇月以上経過した元金延滞額は4002万余円(うち1年以上延滞のもの2123万余円)で、前年度末に比べて3427万余円(1年以上延滞のものでは2081万余円)増加している。
43年度においては、貸付金利息33億2696万余円、一般会計より受入4億2125万余円等の利益39億6485万余円、借入金利息26億5187万余円、業務委託費9億6488万余円、滞貸償却引当金繰入1億2881万余円等の損失39億6485万余円で、利益損失同額になっていて、利益金を生じなかったので国庫納付金はなかった。