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  • 昭和43年度|
  • 第3章 政府関係機関その他の団体の会計|
  • 第2節 各機関別の事項

日本航空機製造株式会社


第26 日本航空機製造株式会社

 日本航空機製造株式会社の昭和43営業年度末の資本金は78億円(うち政府出資42億円)である。

(事業概要について)

 43営業年度においては、双発プロップジェット中型輸送機YS−11について、46機の生産計画に対し44機を生産した。その結果、36営業年度に量産を開始して以来43営業年度末までに生産した機数は95機になっている。
 43営業年度中に売渡先等に引き渡した機数は50機(国内22機、輸出関係28機)で、同営業年度末現在で91機(国内53機、輸出関係38機)が引渡し済みになっている。
 また、防衛庁から委託を受けて研究、開発を行なっている中型輸送機XC−1について細部設計等を実施しているほか、次期民間輸送機YXについて調査、研究を行なっている。

(資金について)

 43営業年度の所要資金392億0079万余円については、前営業年度からの繰越金20億0983万余円、営業収入102億8648万余円、銀行等からの借入金253億5505万余円、民間中型輸送機振興開発費補助金3億5250万円、YX開発分担金5250万円および営業外収入11億4442万余円を充当している。

(損益について)

 43営業年度においては、売上高311億2543万余円(うち賃貸収入12億9017万余円)に対し、売上原価は263億3615万余円で、売上総利益は47億8928万余円になっている。売上総利益から割賦販売による売上利益を繰り延べるなどして算出された当期の実現売上総利益は11億0060万余円で、これから販売費及び一般管理費22億0300万余円、営業外損失27億4688万余円を差し引いた経常損益は38億4928万余円の損失になっている。しかし、特別損益において国庫補助金等の特別利益3億0370万余円、棚卸資産評価損等の特別損失4億3625万余円があったため、当期損失は39億8183万余円になっている。
 この結果、43営業年度末における損失累計額は106億3785万余円になり、資本金の額を28億3785万余円上回っている。