会計名および科目 | 一般会計(組織)建設本省(項)都市計画事業費 |
部局等の名称 | 建設省、東京都 |
事業主体 | 東京都 |
工事名 | 荒川戸田橋緑地造成工事ほか4工事 |
工事の概要 | 荒川および多摩川の河川敷5箇所308,610m2 に盛土165,762m3 を施工し公園緑地を造成する工事 |
工事費 | 177,110,000円 |
上記に対する国庫補助金交付額 | 59,036,666円 |
国庫補助金交付年月 | 昭和45年3月 |
この工事において、緑地造成の盛土にあたり、最寄りの地域で別途施工していた下水道工事の発生土を活用する配慮をしなかったため、工事費約4500万円(国庫補助金相当額1500万円)が不経済になったと認められる。
(説明)
この工事の設計および予定価格の内訳をみると、工事の主体になっている河川敷308,610m2
に対する盛土165,762m3
については、運搬距離8kmを見込んで運搬費を1m3
当り700円と算定し、総額116,033,750円と積算している。
しかして、この工事を施工した地域付近(練馬、板橋、荒川、大田、世田谷の各区内)では、この工事の工期とほぼ同時期に、管、函渠を新設するための下水道工事が東京都によって多数施工され、捨土を要する掘削土が多量に発生している状況であった。そして、本件各工事は、敷地が広く、土質もとくに規制しておらず、また、下水道工事に合わせて工期、工程を調整することができたと認められるので、盛土材料として下水道工事の発生土を使用することになんら支障はなかったと認められる。
したがって、本件工事の実施に際して、下水道工事担当部門と連絡調整を十分行なって、各工事にそれぞれ近接した志村幹線雨水吐その2工事ほか19件の下水道工事における発生土のうち利用が可能と認められる84,093m3
を盛土材料として使用したとすると、その運搬距離は2.0kmから6.6km程度であるから、運搬費は1m3
当り255円から422円で足りたことになる。
いま仮に、上記のように下水道工事の発生土を利用したとして計算すると、工事費は合計132,019,486円となり、本件契約額に比べて約4500万円(国庫補助金相当額1500万円)を節減できたと認められる。