昭和44事業年度に実施した事業のうち、住宅等建設事業では、賃貸住宅51,095戸、分譲住宅27,808戸計78,903戸を発注したほか、住宅等建設用地611万余m2 を取得している。住宅等建設費の債務負担済額は、予算現額2305億2581万余円に対し2293億4962万余円で、前事業年度に比べて624億2669万余円増加している。しかして、住宅等建設事業についてみると、44事業年度の発注戸数78,903戸のうち第4四半期に発注した戸数は48,543戸(うち29,833戸は、敷地の造成が間に合わないなどのため翌事業年度に入ってから着工の予定)で、その発注率は61.5%になっており、前事業年度の47.5%に比べて事業の実施が遅延する傾向にある。これは、住宅建設用地の取得が困難となるに伴い、丘陵地等の取得が多くなりその造成に日時を要したり、学校、道路、上下水道に関する費用負担の調整に日時を要したりしていることによるものである。
宅地造成事業では、住宅用地931万余m2 、工業用地10万余m2 、流通業務用地3万余m2 、研究学園都市用地180万余m2 計1126万余m2 の購入契約を締結している。宅地造成費の債務負担済額は、予算現額606億8433万余円に対し604億3202万余円で、前事業年度に比べて191億0349万余円増加している。
住宅管理事業では、44事業年度末の管理戸数は賃貸住宅315,453戸、分譲住宅182,693戸で、同事業年度の住宅管理および譲渡収入は913億1402万余円(家賃収入328億2734万余円、賃貸施設収入12億0626万余円、分譲住宅収入441億6070万余円等)になっている。しかして、住宅団地に設置している賃貸施設のうち、営利を目的とする事業に貸し付けている店舗等の施設は同事業年度末で15万余m2 あり、年間賃貸料は10億3562万余円になっているが、これらの賃貸料については店舗建設時に定めたまま据え置いており、新旧店舗間で格差を生じている。