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  • 昭和44年度|
  • 第3章 政府関係機関その他の団体の会計|
  • 第2節 政府関係機関その他の団体別の事項

東北開発株式会社


第22 東北開発株式会社

(事業概要について)

 昭和44営業年度におけるおもな販売事業の実績は、セメント80万2千余t47億7666万余円、ハードボード3万9千余t16億9004万余円になっており、市況が堅調であったことなどもあって、前営業年度に比べてそれぞれ5億9495万余円、9959万余円の増収になっている。

 44営業年度における建設事業の実績は5億4259万余円で、これを事業別にみると、セメント事業で岩手セメント工場の整備等に1億9657万余円、ハードボード事業で会津ハードボード工場の設備増強等に8397万余円、公共的投融資事業で社団法人岩手県肉牛生産公社に対する出資および融資2億5200万円等になっている。このうち、会津ハードボード工場で実施した耳ボード解繊設備(工事費総額5556万余円)は、端材ボードの活用による原料原単位の低減等を図る目的で設置されたものであるが、設備の一部に不具合があったため当初の計画どおりか働せず、設備取得の目的が十分達成されていない状況である。

 また、44営業年度末における助成会社は東北ホモボード工業株式会社ほか10会社で、その投融資等の残高は投資6億4409万余円、融資21億3697万余円、債務保証2億5992万余円になっている。助成会社のうち4会社は同営業年度に欠損金を計上しており、うち2会社については事業の斜陽化、受注量の減退等による業績不振から経営が悪化しているので、今後十分な管理を要すると認められる。

(損益について)

 44営業年度の損益は、経常損益において7億1169万余円の利益を生じたが、特別損益において貸倒引当金戻入益等の特別利益1億5616万余円、退職給与引当金繰入損等の特別損失4億8369万余円があったため、当期利益金は3億8417万余円になっている。これを事業別等についてみると、セメント事業で6億5594万余円、ハードボード事業で2億0801万余円の利益、本社部門で4億7059万余円、公共的投融資事業で919万余円の損失になっており、同営業年度末における累積欠損金は84億3176万余円になっている。