郵政事業特別会計について
郵政事業特別会計の昭和45年度の損益についてみると、受託業務収入2985億3384万余円、郵便業務収入2196億8905万余円等の収益5403億7993万余円に対し、郵便費2081億8582万余円、総係費1143億5550万余円、為替貯金費945億3230万余円、保険年金費782億9698万余円等の損失5474億5478万余円で、差引き70億7485万余円の欠損金を生じていて、前年度に利益金56億6960万余円を計上していたのに比べると事業収支は著しく悪化している。しかして、上記の欠損金は、45年度末積立金現在額344億1670万余円から減額して整理することにしている。
上記のように欠損金を生じたのは、前年度に比べ、事業収入において主たる収入である受託業務収入が501億3806万余円(20.2%、前年度16.6%)増加したが、郵便業務収入の増加が173億8971万余円(8.6%、前年度8.8%)にすぎなかったなどのため、結局、事業収入の増加が702億7152万余円(15.0%、前年度13.1%)にとどまったのに対し、主として給与改訂等に基づく人件費の増加(19.5%、前年度14.8%)により業務費が837億6539万余円(18.3%、前年度14.5%)と著しく増加したことによるものである。
しかして、業務費のうち人件費は4427億0901万余円で、業務費5427億0738万余円のうちに占めるその割合は81.6%になり、前年度の80.7%に比べて0.9%増加している。