農林漁業金融公庫

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第６　農林漁業金融公庫

（事業概要について）

　昭和４５年度の貸付計画は２３００億円である。これに対し、貸付決定額は２１１７億４３２６万円で、そのおもなものは次のとおりである。

　貸付決定額を取扱い別にみると、都道府県信用農業協同組合連合会等委託金融機関扱い１５６７億２７９７万余円（７４．０％）、公庫直接扱い５５０億１５２８万余円（２６．０％）である。
　４５年度においては、開拓者資金に係る政府の貸付金債権の償還条件の緩和及び農林漁業金融公庫への移管等に関する特別措置法（昭和４４年法律第８０号）の施行に伴い、政府の貸付金債権１１７億６６８４万余円を承継している。

　４５年度における貸付実行額は２００７億１５１７万余円（うち前年度までの貸付決定分５７５億４７１６万余円）で、貸付実行額および上記の政府からの承継額から回収額６９５億９３８４万余円および滞貸償却額３２８７万余円を差し引いた年間純増加額は１４２８億５５２９万余円であり、年度末貸付金残高は１兆００１８億９０８２万余円になっている。このうち弁済期限を６箇月以上経過した元金延滞額は１３億４５２５万余円（うち１年以上延滞のもの１２億４１５７万余円）で、前年度末に比べて１億５４１４万余円（１年以上延滞のものでは２億１６９４万余円）増加している。
　４５年度中の資金交付額は１９８０億９３１８万余円である。この原資には、資金運用部資金の借入金１４１９億円、簡易生命保険及郵便年金積立金の借入金１００億円および回収金等４６１億９３１８万余円を充当している。

（損益について）

　４５年度において、利益は、貸付金利息５４０億１２０４万余円、一般会計より受入１２８億３９００万円等７１２億３７７８万余円、損失は、借入金利息５１２億８１６０万余円、業務委託費８４億７１０６万余円、事務費２２億８２３９万余円等滞貸償却引当金繰入前で６９３億１７２９万余円になり、差額１９億２０４８万余円を滞貸償却引当金に繰り入れたため利益金を生じなかった。この繰入額は年度末貸付金残高の１０００分の１．９１に相当し、これを繰り入れた累積額１２２億３３５６万余円は年度末貸付金残高の１００分の１．２２になっている。
　４５年度の総収益率は６．５０％で、一般会計より受入が増加したことなどにより前年度に比べて０．１５％上昇している。滞貸償却引当金繰入前の経費率は６．３０％で、借入金利息が増加したことなどにより前年度に比べて０．１４％上昇している。また、滞貸償却引当金繰入率は０．２０％になり、前年度に比べて０．０１％上昇している。なお、利益のうちから一般会計からの受入額を除いた収益率は５．１２％になり、上記の経費率を１．１８％下回っている。