昭和45年度において、保険事業では、北海道信用保証協会ほか50協会との間に保険関係が成立する保険価額を1兆2832億1500万円と予定したが、これに対し、保険関係が成立した保険価額は1兆2735億4471万余円で、前年度に比べて2673億5182万余円(26.5%)増加している。45年度中に中小企業信用保険公庫が受け付けた保険価額の増加額は1兆2353億9184万余円、完済等による減少額は1兆9264万余円で、差引き年間純増加額は2352億9920万余円、年度末保険価額残高は1兆6160億4543万余円になっている。なお、保険準備基金に政府出資金40億円を受け入れている。
また、融資事業では、信用保証協会に対する貸付額を436億9200万円と予定したが、これに対し、貸付実行額は長期資金418億8500万円および短期資金14億8000万円計433億6500万円で、前年度に比べて31億7100万円増加している。この原資には、政府出資金75億円および貸付回収金等358億6500万円を充当している。
45年度において、保険事業では、利益は、保険料57億9240万余円、回収金82億3008万余円等161億5157万余円、損失は、保険金158億4933万余円、事務費7億8524万余円、支払備金繰入20億4057万余円等187億0885万余円で、25億5727万余円の損失金を生じている。
また、融資事業では、利益は、貸付金利息16億0709万余円等16億1341万余円、損失は、事務費1億1178万余円等1億1942万余円で、14億9399万余円の利益金を生じている。
上記の結果、総括損益においては損失金10億6328万余円を生じたので、46年8月、資本金を減額した。
45年度における保険事業の損失金は、保険金の支払が減少したことなどのため、前記のとおり25億5727万余円になり、前年度に比べて21億4862万余円減少しているが、保険金支払後の回収についてみると、実績がなお予定を下回っている状況であるので、回収の促進に努める要があると認められる。