公共事業関係補助事業の実施および経理が不当と認められるもの

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（３４）−（７１）　公共事業関係補助事業の実施および経理が不当と認められるもの

　上記の３８補助事業において、工事の監督および検査が適切でなかったため施工が設計と相違していたり、事業費の精算が過大になっていたりしていて、国庫補助金２８，６３８，０８４円が不当と認められる。
　これは、北海道ほか３５府県で全国の工事箇所６３，９２６のうち６．３％に当たる４，０４１（工事費６２，３７９，９６２，７４４円、国庫補助金３６，３５０，４５６，４５７円）について検査した結果である。
　いま、これを道府県別に掲げると別表 のとおりである。

（注） 　東北、関東、北陸、近畿、中国四国、九州各農政局および秋田、山口、香川各県

（説明）

　この補助金は、土地改良、治山施設、林道開設、海岸保全施設および災害復旧等の公共事業を行なう地方公共団体、土地改良区、農業協同組合等に交付されるものである。
　しかして、前記の３６事業主体においては、事業の実施にあたって、建設業者に請け負わせまたは直営によって工事を施行していた。そして、監督および検査が適切でなかったため工事が設計どおり施工されなかったのに設計どおり施工されたとして処理したり、実際の事業費より高額な事業費を要したことにして過大に精算したりなどしていた。
　いま、前記の３８工事について不当の態様別に説明すると次のとおりである。

１　工事の施工が設計と相違しているもの

（１）　コンクリートの施工が主体になっている工事について

　井堰、水路等の施工にあたって、砂または水を多量に使用した配合の悪いコンクリートで施工したなどのため、設計に比べて強度が低くなっているものなど

（２）　その他

　開畑、道路等の施工にあたって、石れき除去、敷砂利を設計より少なく施工しているものなど

２　事業費を過大に精算しているものなど

　開拓未利用地開発事業等の施行にあたって、事業の実施に要した費用より高額な事業費を要したことにして事業費を過大に精算しているものなど