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  • 昭和47年度|
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  • 工事

調整池掘削工事の施行に当たり、岩塊の小割り費等の積算が適切でなかったため、契約額が割高になったもの


(14) 調整池掘削工事の施行に当たり、岩塊の小割り費等の積算が適切でなかったため、契約額が割高になったもの

会計名及び科目 一般会計(組織)農林本省 (項)農用地開発事業費
部局等の名称 東北農政局
工事名 母畑開拓建設事業導水トンネル第3工区その他工事
工事の概要 母畑開拓建設事業で建設した千五沢ダムから導水したかんがい用水を各幹線用水路へ分水する調整池の新設のための掘削等を行う工事
工事費 68,500,000円(当初契約額64,000,000円)
請負人 住友建設株式会社
契約 昭和47年12月 指名競争契約
しゅん功検査 昭和48年3月
支払 昭和48年1月、4月

 この工事は、岩塊の小割り費等の積算が適切でなかったため、契約額が約420万円割高になったと認められる。 

(説明)

 この工事の予定価格の内訳をみると、調整池の爆破掘削の際、1回の爆破で1個1m3 程度の岩塊が約100個、総量で約4,800m3 発生するとして、これを更に小割りすることとし、小割り費を計上していた。しかして、その積算に当たっては、岩盤の爆破により散在する岩塊をそのままの状態で1個ごとに削孔、装薬、爆破して小割りする作業を繰り返すこととして削岩機の1台1日当たり作業量を8.7m3 とし、これを基礎として小割り費を1m3 当たり1,550円と算定し総額7,521,840円と積算していた。また、この小割りした結果の岩くず等11、632m3 の捨て土については、6tダンプトラックを使用することとして捨て土費を1m3 当たり423円総額4,921,731円と積算していた。
 しかし、上記のように多量の岩塊を小割りする場合は、これを集積し、連続して削孔したうえ装薬して一挙に爆破するのが通例であり、しかも、この方法によれば、削孔の際の準備、爆破の際の待避等の所要時間は1個ごとに爆破する場合の1回分と大差ないため、削岩機の1台1日当たりの作業量が約50m3 と著しく増大することとなるので、本件工事の小割り費についても、この方法によることとして積算すべきであったと認められる。このようにしたとすれば、小割り費は1m3 当たり396円総額1,924,944円となる。また、小割りした岩くず等の捨て土については、現場条件等からみて8tダンプトラックを使用することとするのが適切であると認められ、これによることとして積算したとすれば、捨て土費は1m3 当たり単価404円総額4,699,676円となる。
 いま、仮に、上記により工事費を修正計算すると、積算漏れとなっていたコンプレッサ据え付け費等を考慮しても工事費は64,218,000円となり、本件契約額はこれに比べて約420万円割高であったと認められる。