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  • 昭和47年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第5節 各所管別の事項|
  • 第9 郵政省|
  • 不当事項|
  • 不正行為

職員の不正行為による損害を生じたもの


(123)−(129) 職員の不正行為による損害を生じたもの

会計名 郵政事業特別会計
郵便貯金特別会計
簡易生命保険及郵便年金特別会計
部局等の名称 目黒ほか6郵便局

 上記の7郵便局において、関係職員の不正行為による損害を生じたものが、次表のとおり7件11,287,306円(うち昭和48年9月末現在補てんされた額3,303,486円)ある。

部局等の名称 損害を生じた期間 損害
(123) 東京郵政局管内 年 月
46.7から

1,741,267
 目黒郵便局 47.10まで
 本件は、上記部局の第二保険課所属出納員郵政事務官疋田某が外務員として簡易生命保険の募集及び集金事務に従事中、簡易生命保険保険料等を受領した際、これを受入れ処理しなかったり、契約者から簡易生命保険の普通貸付等を依頼された際、内務員から受領した現金を契約者に交付しなかったりするなどの方法により領得したものである。
 なお、本件損害については、48年9月末までに60,000円が疋田某から返納されている。
(124) 46.12から 561,000
 東京卸売センター内郵便局 47.7まで
 本件は、上記部局の出納員郵政事務官千葉某が窓口で郵便料金等の収納事務に従事中、郵便料金計器別納予納金を受領した際、このうち一部を受入れ処理しなかったり、外国来税付小包郵便物の名あて人から収入印紙の代金を受領した際、これを受入れ処理しなかったりして領得したものである。
 なお、本件損害については、48年9月末現在補てんされていない。
(125) 東京郵政局管内 47.10から 160,000
 新宿市谷台郵便局 47.12まで
 本件は、上記部局の分任繰替払等出納官吏郵政事務官石津某が窓口で切手類売りさばき代金等の収納事務に従事中、自己が保管している切手類売りさばき代金等を領得したものである。
 なお、本件損害については、48年9月末までに80,000円が石津某から返納されている。
(126) 近畿郵政局管内 46.10から 5,461,520
 堺金岡郵便局 47.11まで
 本件は、上記部局の保険課所属出納員郵政事務官橋本某が外務員として簡易生命保険の募集及び集金事務に従事中、契約者を欺いて保険証書等を預かったうえ簡易生命保険普通貸付請求書を偽造して内務員から現金を受領したり、簡易生命保険保険料を受領した際、これを受入れ処理しなかったり、預金者から預け入れを依頼された定額郵便貯金の預入金を受領した際、これを受入れ処理しなかったりするなどの方法により領得したものである。
 なお、本件損害については、48年9月末までに2,130,000円が橋本某から返納されている。
(127) 47.8から 1,092,251
 河内郵便局 47.11まで
 本件は、上記部局の保険課所属出納員郵政事務官山中某が外務員として簡易生命保険の募集及び集金事務に従事中、簡易生命保険保険料を受領した際、これを受入れ処理しないなどの方法により領得したものである。
 なお、本件損害については、48年9月末までに149,690円が山中某から返納されている。
(128) 九州郵政局管内 46.8から 1,745,350
 大分郵便局 47.5まで
 本件は、上記部局の保険課所属出納員郵政事務官庄某が外務員として簡易生命保険の募集及び集金事務に従事中、簡易生命保険保険料を受領した際、これを受入れ処理しないなどの方法により領得したものである。
 なお、本件損害については、48年9月末までに769,047円が庄某から返納されている。
(129) 北海道郵政局管内 46.8から 525,918
 函館郵便局 47.7まで
 本件は、上記部局の第一保険課所属出納員郵政事務官垣見某が外務員として簡易生命保険の募集及び集金事務に従事中、簡易生命保険保険料を受領した際、これを受入れ処理しないで領得したものである。
 なお、本件損害については、48年9月末までに114,749円が垣見某から返納されている。
11,287,306

 

 検査の結果、本院の注意により、当局において処置を講じたものが次のとおりある。

 (電子計算組織の借入れについて)

 電波研究所では、日本電子計算機株式会社から電子計算組織1式(NEAC2200モデル500中央処理装置等の機器67台)を賃借(昭和47年度の賃借料1億1660万余円)している。
 しかして、一般に、電子計算機器は賃借中に購入に切り替えることができ、この場合の購入価額は賃借期間の経過に伴って低減するのに対し、賃借料は賃借期間の経過に関係なく一定であるので、電子計算機器を長期継続的に使用する場合には、賃借によるより購入による方が経済的である。そこで、上記の電子計算機器のうち、43年4月に賃借を開始して以来引き続いて賃借している機器について調査したところ、47年12月当時において購入できたと見込まれる価格と同月から1年間の保守料との合計額が賃借料の年額を下回っていた機器が相当数あることが判明した。
 したがって、この電子計算組織を今後も引き続いて使用するのであれば、少なくとも上記の機器については速やかに購入に切り替える方が経済的であると認め、当局の見解をただしたところ、電波研究所では、48年8月、これらの機器を購入する処置を講じた。