会計名及び科目 | 一般会計 (組織)文部本省 | (項)学校給食費 (項)公立文教施設整備費 (項)公立文教施設災害復旧費 |
部局等の名称 | 千葉県ほか6都府県 | |
補助の根拠 | 義務教育諸学校施設費国庫負担法(昭和33年法律第81号)、公立学校施設災害復旧費国庫負担法(昭和28年法律第247号)等 | |
事業主体 | 県1、区1、市町6 計8事業主体 | |
補助の対象 | 千葉県市原市立市原学校給食共同調理場設備整備等8事業 | |
上記に対する国庫補助金交付額の合計 | 109,934,800円 |
上記の8補助対象において、補助の対象とは認められないものを含めて事業を実施したり、工事の施工が不良となっていたりなどしていて、国庫補助金15,976,800円が不当と認められる。
これを科目別、都府県別に掲げると、次表のとおりである。
都府県名 |
補助の対象 |
事業主体 |
補助対象事業費 | 左に対する国庫補助金 | 不当と認めた事業費 | 不当と認めた国庫補助金 | 摘要 | |
(学校給食費) | ||||||||
(3) |
千葉県 |
市原学校給食共同調理場設備整備 |
市原市 |
千円 38,726 |
千円 19,363 |
千円 2,368 |
千円 1,184 |
補助の対象外 |
(4) | 東京都 | 入新井第4小学校給食施設更新 | 大田区 | 2,933 | 977 | 2,933 | 977 | 同 |
(公立文教施設整備費) | ||||||||
(5) | 新潟県 | 寺泊小学校・危険校舎改築 | 寺泊町 | 29,746 | 9,915 | 3,235 | 1,078 | 同 |
(6) | 長野県 | 田川小学校危険校舎改築 | 松本市 | 83,426 | 27,808 | 3,004 | 1,001 | 補助の対象外 |
(7) | 大阪府 | 大隅小学校分校新築 | 大阪市 | 63,053 | 31,526 | 12,186 | 6,093 | 同 |
(8) | 奈良県 | 城島小学校校舎増築 | 桜井市 | 20,692 | 10,346 | 3,900 | 1,950 | 同 |
(公立文教施設災害復旧費) | ||||||||
(9) | 千葉県 | 県立銚子高等学校校地災害復旧 | 千葉県 | 9,192 | 6,128 | 3,043 | 2,029 | 土留めコンクリートブロック練りの積み工事の設計不適切 |
(10) | 広島県 | 西条小学校校地災害復旧 | 西条町 | 5,807 | 3,871 | 2,496 | 1,664 | 法(のり)わく工事の施工不良 |
計 | 253,575 | 109,934 | 33,165 | 15,976 |
検査の結果、本院の注意により、当局におてい処置を講じたものが次のとおりある。
(くい打ち工事を含む工事の予定価格の積算について)
文部省及び秋田ほか3大学(注)
が昭和48年度に施行した秋田大学医学部附属病院新営杭打その他工事ほか6工事について検査したところ、次のとおり、諸経費の積算が適切でないと認められる点が見受けられた。
すなわち、上記の各工事においては、文部省が定めている「諸経費算出要領」に基づき、基礎ぐいとして使用する既製のコンクリートぐいや鋼管ぐい(以下「既製ぐい」という。)の材料価格についても、その全額について一般の材料を使用する場合と同様の諸経費率を適用して諸経費を算定(上記の7工事における諸経費積算額合計6億7710万余円、うち既製ぐいの材料費にかかわる分9702万余円)していた。しかし、この既製ぐいは工場製品であって打設に当たって特段の加工等を必要としないものであるから、一般の各工種に比べて諸経費は少なくて足りると認められ、現に他省庁等においては、既製ぐいを使用する場合には、その材料価格の一部を諸経費算定の対象から除外するなどして一般の材料を使用する場合より諸経費を低減することとしていることからみても、上記の積算は適切でないと認められた。
このような事態を生じたのは積算の基準が適切でないことによると認められたので、当局の見解をただしたところ、文部省では、49年8月に「諸経費算出要領」を改め、既製ぐいについては材料価格の2分の1を諸経費の対象とすることとする処置を講じた。
(注) 秋田、山形、筑波、広島各大学