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  • 昭和48年度|
  • 第2章 国の会計|
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労働保険料の徴収に当たり徴収額が不足していたもの


(104) 労働保険料の徴収に当たり徴収額が不足していたもの

会計名及び科目 労働保険特別会計 (徴収勘定) (款)保険収入 (項)保険料収入
部局等の名称 北海道ほか11労働基準局
保険料納付義務者 55事業主

 上記の55事業主から保険料を徴収するに当たって、調査が十分でなかったため、10,106,221円が徴収不足になっていた。これらは、本院の注意により、すべて徴収決定された。
 これは、北海道ほか20労働基準局で、国及び地方公共団体等が発注した2,271建設工事等の有期事業にかかわる保険料について本院が調査した結果である。
 これを労働基準局ごとに集計して掲げると、別表 のとおりである。

(説明)
 労働保険(労働者災害補償保険(以下「労災保険」という。)と失業保険の総称)のうちの労災保険についてみると、この保険の適用を受ける事業のうち請負建設事業のように事業の期間が予定されている有期事業にあっては、当該事業主は、保険関係成立後一定期間内に請負金額に労務費率を乗じて得た額等に保険料率を乗じて算出した概算保険料を申告書に添えて国に納付し、事業が終了した後確定の申告書を提出して保険料を精算することになっている。そして、国は、この申告書が提出されない場合又は申告書の内容が誤っている場合には、自ら保険料の額を決定し、当該事業主からこれを徴収することになっている。
 しかして、前記の2,271建設工事等の有期事業について労災保険の保険料徴収の適否を検査したところ、事業が既に終了しているのに申告書が提出されていなかったり、申告書の記載が事実と相違していたりしているものなどに対し、前記の12労働基準局が行った調査が十分でなかったため、10,106,221円が徴収不足になっていた。

労働基準局

本院が調査した事業主数 徴収不足があった事業主数

徴収不足額

北海道 89 4 千円
468
青森 104 12 1,041
秋田 101 4 570
埼玉 100 7 2,286
千葉 107 2 839
東京 150 11 2,535
富山 61 1 201
長野 66 3 397
三重 57 3 675
鳥取 91 1 200
佐賀 116 2 547
大分 144 5 342
 計 12 1,186 55 10,106