公共事業関係補助事業の実施及び経理が不当と認められるもの

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（１０６）−（１４６）　公共事業関係補助事業の実施及び経理が不当と認められるもの

　上記の４１補助事業において、工事の設計が過大になっていたり、工事の施工が設計と相違していたりなどしていて、国庫補助金５６，９９８，２０７円が不当と認められる。このうち、１３，９７９，１６６円は道路整備特別会計の分（１０工事）、１６，８７５，９９６円は治水特別会計治水勘定の分（１２工事）である。
　これは、北海道ほか３６都府県で全国の工事箇所１２３，１８４のうち５．９％に当たる７，２７７（工事費２３４，２８２，７３７，０３０円、国庫補助金１３４，２４４，１８４，５８２円）について検査した結果である。
　これを都道府県別に掲げると、別表 のとおりである。

（説明）
　この補助金は、公共土木施設の新設、改良及び災害復旧等の公共事業を行う地方公共団体等に交付されるものである。
　しかして、前記の３０事業主体においては、工事の設計内容の審査が的確でなかったため設計が過大になったり、監督及び検査が適切でなかったため工事が設計どおり施工されなかったのに設計どおり施工されたとして処理したりなどしていた。
　いま、前記の４１工事について不当の態様別に説明すると次のとおりである。

１　工事の設計が過大になっているものなど
　道路改良工事の施行に当たって、横断面積の計算を誤ったため切土又は盛土の設計が過大になっているもの、河川改修工事の施行に当たって、水替え費の歩掛かりの適用を誤ったため積算が過大になっているものなど

２　工事の施工が設計と相違しているもの

（１）　コンクリート工事について

　砂防えん堤の水たたき及び河川の護岸擁壁、底張り等の施工に当たって、多量の水を使用したり、締め固めが十分でなかったりしたなどのため強度が低くなっているものなど

（２）　その他

　道路の路盤及び路床置き換え土の施工に当たって、その厚さを設計より少なく施工しているもの、砂防えん堤の施工に当たって、えん堤の天端高を計画高より低く施工しているものなど