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  • 昭和48年度|
  • 第3章 政府関係機関その他の団体の会計|
  • 第2節 政府関係機関その他の団体別の事

医療金融公庫


第11 医療金融公庫

(事業概要について)

 昭和48年度の貸付計画は、当初530億円であったが、その後の改定により489億円となった。これに対し、貸付実行額は482億9450万円で、前年度に比べて4億3528万円増加している。これを施設の種類別にみると、病院309億8370万円、一般診療所151億1940万円、歯科診療所等21億9140万円となっている。また、これを資金の種類別にみると、新築資金193億2320万円、増改築資金257億9880万円、機械購入資金30億4480万円、長期運転資金1億2770万円となっている。なお、48年8月以降基準利率を改定しているが、その主なものをみると、病院、診療所等について新築資金及び病床等が不足している地域の増改築資金については、年6.2%から3回にわたって合計で1.3%引き上げ、49年2月から年7.5%にしている。
 貸付実行額から回収額179億5749万余円を差し引いた貸付金の年間純増加額は303億3700万余円であり、年度末貸付金残高は2421億0595万余円(うち直接貸付けは566億0392万余円)となっている。
 48年度中の資金交付額は472億8980万円で、この原資には、資金運用部資金からの借入金452億円及び回収金等20億8980万円を充当している。

(損益について)

 48年度において、利益は、貸付金利息147億7849万余円、一般会計より受入10億8330万余円等166億8699万余円、損失は、借入金利息133億2664万余円、業務委託費19億7853万余円、事務費6億0786万余円等滞貸償却引当金繰入れ前で166億7711万余円となり、差額988万余円を全額滞貸償却引当金に繰り入れたため利益金を生じなかった。この繰入れ額は年度末貸付金残高(資金未交付額を除く。以下同じ。)の1,000分の0.04に相当し、これを加えた滞貸償却引当金12億6747万余円は年度末貸付金残高の1,000分の5.46となり、累積限度額の15.16%になっている。
 48年度の総収益率は7.04%で、前年度に比べて0.13%低下している。これは、貸付利率の引上げがあったものの、前年度に実施した貸付利率の引下げが影響したことなどによるものである。滞貸償却引当金繰入れ前の経費率は7.04%で、前年度に比べて0.05%低下している。また、滞貸償却引当金繰入れ率は0.004%となり、前年度に比べて0.07%低下している。なお、一般会計からの受入れ額を除いた収益率は6.54%となり、上記の経費率を0.49%下回っている。