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  • 昭和49年度|
  • 第3章 政府関係機関その他の団体の会計|
  • 第2節 政府関係機関その他の団体別の事項

医療金融公庫


第11 医療金融公庫

(事業概要について)

 昭和49年度の貸付計画は、当初580億円であったが、その後の改定により582億円となった。これに対し、貸付実行額は546億8418万円で、前年度に比べて63億8968万円増加している。これを施設の種類別にみると、病院277億0330万円、一般診療所219億7548万円、歯科診療所等50億0540万円となっている。また、これを資金の種類別にみると、新築資金241億4910万円、増改築資金243億0890万円、機械購入資金59億7060万円、長期運転資金2億5558万円となっている。なお、49年10月、基準利率を改定しているが、その主なものをみると、病院、診療所等について新築資金及び病床等が不足している地域の増改築資金については、従前の年7.5%から年8.0%に引き上げている。
 貸付実行額から回収額192億0513万余円を差し引いた貸付金の年間純増加額は354億7904万余円であり、年度末貸付金残高は2775億8499万余円(うち直接貸付けは672億8710万余円)となっている。
 49年度中の資金交付額は539億9038万円で、この原資には、資金運用部資金からの借入金505億円及び回収金等34億9038万円を充当している。

(損益について)

 49年度において、利益は、貸付金利息171億9920万余円、一般会計より受入15億2327万余円等195億4733万余円、損失は、借入金利息154億6025万余円、業務委託費21億6866万余円、事務費7億7903万余円等滞貸償却引当金繰入れ前で194億4172万余円となり、差額1億0561万余円の全額を滞貸償却引当金に繰り入れたため利益金を生じなかった。この繰入れ額は年度末貸付金残高(資金未交付額を除く。以下同じ。)の1,000分の0.39に相当し、これを加えた滞貸償却引当金13億7309万余円は年度末貸付金残高の1,000分の5.14となり、累積限度額の14.29%になっている。
 49年度の総収益率は7.23%で、前年度に比べて0.18%上昇しており、これは、一般会計からの受入れ額が増加したこと、前年度に実施した貸付利率の引上げが影響したことなどによるものである。滞貸償却引当金繰入れ前の経費率は7.18%で、前年度に比べて0.14%上昇しており、これは、前年度に行われた借入利率の引上げが影響したことなどによるものである。また、滞貸償却引当金繰入れ率は0.04%となり、前年度に比べて0.03%上昇している。なお、一般会計からの受入れ額を除いた収益率は6.61%となり、上記の経費率を0.57%下回っている。