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  • 昭和50年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第6節 会計事務職員に対する検定

予算執行職員に対する検定


第3 予算執行職員に対する検定

(概況)

 予算執行職員が法令に準拠せず又は予算で定めるところに従わないで支出等の行為をしたと認められるもので、昭和50年11月から51年10月までの間に、予算執行職員に弁償責任があると検定したものは運輸省の1件65,382,538円である。

(検定したものの説明)

 運輸省航海訓練所支出官補助者寺沢某が、昭和50年4月15日から8月6日までの間に、物品の購入代金等を債権者の指定する預金口座への振り込みの方法によって支払うに当たり、振り込み先の債権者の預金口座と金額を記載した国庫金振込明細票、同明細票の金額等を集計した国庫金振込請求書及び小切手を作成し、支出決議書等関係書類による確認を受け、小切手及び国庫金振込請求書に支出官の職印の押なつを受けた後、国庫金振込明細票の一部を抜き取り、これを架空名義の預金口座等を振り込み先に指定して偽造した国庫金振込明細票とすり替えて取引店に交付し、結局64,888,338円を領得したもので、故意に支出官事務規程第15条第2項の規定に違反した支出等の行為をしたことにより国に損害を与えたものであり、また、国が債権者に支払うこととなった遅延利息494,200円も寺沢支出官補助者の当該行為によって国の受けた損害と認めたものである。