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  • 昭和50年度|
  • 第3章 政府関係機関その他の団体の会計|
  • 第2節 政府関係機関その他の団体別の事項|
  • 第3 日本電信電話公社|
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  • 工事

電話交換局新築工事の施行に当たり、銅製移動足場費の積算を誤ったため、契約額が割高になったもの


(77) 電話交換局新築工事の施行に当たり、鋼製移動足場費の積算を誤ったため、契約額が割高になったもの

科目 (建設勘定) (項)局舎建設費
部局等の名称 中国電気通信局広島電気通信部
工事名 郷田電話交換局新築工事
工事の概要 鉄筋コンクリート造り2階建ての電話交換局局舎延べ532m2 を新築する工事
工事費 68,900,000円
請負人 松本建設株式会社
契約 昭和49年10月指名競争契約
しゅん功検査 昭和50年7月
支払 昭和49年11月〜50年7月 4回

 この工事は、鋼製移動足場費の積算を誤ったため、契約額が約770万円割高になったと認められる。

(説明)

 この工事のうち、電力室及び自動機械室の天井塗装等の仕上げ作業については、建物内部の天井高が3.5m以上となることから、車輪付きの鋼製移動足場を使用することとしている。そして、この足場費については、作業対象面積を408m2 (1階電力室192m2 、2階自動機械室216m2 )と算出し、これに鋼製移動足場1台100日当たりの損料単価17,000円を乗じ、一般管理費等を含めて8,110,200円と積算している。

 しかし、この移動足場は車輪付きの構造で移動して使用することができるものであり、公社が定めている「建築工事積算指針(標準)」によっても、1階(床面積500m2 程度まで)当たり1台を設置することとしており、本件の場合、各階1台計2台としてこれに上記単価を乗ずべきところ、誤って全面積に乗じていたため、積算額が著しく過大となっている。

 いま、移動足場の所要台数を各階当たり1台計2台として修正計算すると、足場費は一般管理費等を含めても39,786円にすぎず本件工事費は61,176,776円となり、契約額はこれに比べて約770万円割高であったと認められる。

いま、移動足場の所要台数を各階当たり1台計2台として修正計算すると、足場費は一般管理費等を含めても39,786円にすぎず本件工事費は61,176,776円となり、契約額はこれに比べて約770万円割高であったと認められる。