部局等の名称 | 日本中央競馬会 |
工事名 | 中山競馬場屋外表示装置改修その他工事 |
工事の概要 | 出走馬の勝馬投票券の得票状況などを表示する屋外表示装置の電光盤ユニット805個のリレー部分を改造するほか同ユニット120個を新規に製作するなどの工事 |
工事費 | 121,700,000円 |
請負人 | 富士通株式会社 |
契約 | 昭和50年7月随意契約 |
しゅん功 | 昭和50年11月 |
支払 | 昭和50年12月 |
この工事は、不必要な電光盤ユニット120個を製作したため、約1640万円が不経済になったと認められる。
(説明)
この工事の電光盤ユニット(以下「ユニット」という。)の改造は、ユニットのリレーに障害を生じた際の保守を容易にするため、その結線部を従前のハンダ付けから差し込み式に改造するもので、工事の工程は屋外表示装置に取り付けられているユニットを取り外し、請負業者の工場に搬入してリレー部分を改造した後再び屋外表示装置に取り付ける作業である。
しかして、工事の計画についてみると、あらかじめユニットを別途に準備しておいて、改造するユニットを取り外した跡に直ちに取り付けることにより、工事期間中に予定されている競馬開催期に屋外表示装置が使用できるようにするとともに、取り外した跡に空洞を生じて雨水の浸入により障害を生ずることがないようにすることを目的として、取り外しに先立って新型のユニット120個(単価141,000円、総額16,920,000円)を製作させ、予備品20個を加えた140個と同数を取り外すと同時に、これを取り外した跡に取り付け、以後、取り外しの都度順次改造済み分を取り付ける方法を反覆することによって順次改造を行うこととしていた。
以上のような方法で改造することとしたため、他にそのまま利活用できる目途もないユニットを予備品以外に120個も保有する結果となっている。
しかし、改造前のユニットはそのままでも使用できるものであるから、競馬開催期間中は取り外し改造を一時中断し、その期間経過後改造を引き続き実施することとすれば、別途にユニット120個を新規に製作する要はなく、また、取り外した跡の空洞の浸水防止については、シート等で防護する方法を考慮すれば十分目的を達することができると認められる。
いま、上記のような方法によって改修工事を施行したとすれば、シート等による浸水防止の費用を要することになるが、ユニット120個の製作を要しないので、工事費約1640万円を節減できたと認められる。