部局等の名称 | 札幌支社 |
工事名 | 美幸線仁宇布付近路盤その他工事 |
工事の概要 | 美幸線建設の一環として北見枝幸起点54k200mから57k420m87までの間の延長約3.2kmに路盤等を新設する工事 |
工事費 | 341,887,153円(当初契約額272,300,000円) |
請負人 | 株式会社北野組 |
契約 | 昭和49年9月 指名競争契約 |
昭和50年8月 (第4回契約変更) | |
しゅん功検査 | 昭和51年10月 |
支払 | 昭和49年11月〜51年11月 11回 |
この工事は、契約変更の際、路盤置換工費費の積算が適切でなかったため、契約額が約800万円割高になっていると認められ、また、しゅん功検査の際、切り取り、盛土のしゅん功数量の確定を誤ったため、1,324,920円が過大に支払われる結果となっていた。
(説明)
この工事のうち、延長460mについては、当初切り取り又は盛土した地盤上に路盤を施工することとしていたが、その後地盤が軟弱で支持力が不足することが判明したため、軟弱層を切り取り除去して、切り込み砂利6,702.2m3 と置き換え、その上に路盤を施工する設計に変更し、第4回契約変更で、50,854,729円の増額を行っている。
しかして、上記設計変更による路盤置き換え工事費の積算内訳についてみると、置き換え土の敷きならし、転圧等は、当局作成の積算要領にある橋りょう基礎等の切り込み砂利による置き換え工事と同等とみなして、人力により施工することとしている歩掛かりを適用して1m3 当たり工費を1,437円とし、これに材料費、諸経費等を含め置き換え工事費を1m3 当たり6,060円総額40,615,332円と積算している。
しかし、上記路盤置き換え工事は、橋りょう基礎のような狭い箇所の置き換えとは異なり、延長460m、幅8.9mから11.8mの広い箇所を置き換えるものであって、ブルドーザ、タイヤローラ等による機械作業が可能な箇所と認められるものであるから、置き換え土の敷きならし、転圧は機械施工による積算をすべきであったと認められ、現に、施工の実態についてみても、これらの作業は機械施工によっている状況である。
いま、仮に上記置き換え土の敷きならし、転圧を機械施工によることとして、上記積算要領により計算すると1m3 当たり工費1,437円は138円となり、路盤置き換え工事費1m3 当たり6,060円は4,560円となって総額30,562,032円となるが、当局の積算において過少積算となっていた機械損料2,050,873円を考慮すると工事費総額は333,884,726円となり、契約額はこれに比べて約800万円割高であったと認められる。
また、しゅん功検査の際、全工事の切り取り及び盛土のしゅん功数量を切り取り量25,021m3 及び盛土量70,344m3 と確定し、これにより切り取り及び盛土の工事費を精算しているが、その内容についてみると、実際は前記路盤置き換え工事により施工したもののうち、切り取り数量1,874m3 (工事費相当額1,086,920円)及び盛土数量280m3 (同238,000円)を誤って重複して計上していたため、工事費1,324,920円が過大に支払われる結果となっている。