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  • 昭和53年度|
  • 第2章 所管別又は団体別の検査結果|
  • 第1節 所管別の検査結果|
  • 第2 総理府|
  • (国土庁)|
  • 不当事項|
  • 物件

ファイル等の購入価額が著しく高価となっているもの


(9) ファイル等の購入価額が著しく高価となっているもの

会計名及び科目 一般会計 (組織)国土庁 (項)国土庁 (項)国土調査費
(項)国土総合開発事業調整費
部局等の名称 国土庁
購入物品 ファイル1,990冊、マット8枚、防臭剤40箱
購入価額 2,190,000円(うち昭和52年度契約分1,310,000円)
契約の相手方 八幡某ほか5名
契約 昭和52年7月〜54年2月 随意契約
支払 昭和52年8月〜54年3月 8回
(うち52年度支払分4回1,310,000円)

 これらの物品の不当な価格での売込みに対して適切な処置を講じないままその購入を繰り返したため、購入価額が約190万円高価となっていると認められる。

(説明)
 これらの物品は、庁用として国土庁で購入したものである。
 しかして、これらの物品は、いずれも市中で一般に販売されているものであって、これら物品の購入価格と市販価格等とを対比してみると、本件購入価格は市販価格等を著しく上回っており、これを主な品目についてみると、次のとおりである。

品目 (品質・規格) 単位 本件購入単価 市販価格等

ファイル

(コクヨ フ-19 B4-E)

1冊

500又は640

62
 〃 (〃 フ-11 B5-S)  〃 300又は500 42
 〃 (〃 フ-16 B5-E)  〃 500 42
マット (塩化ビニール製 0.9m×1.72m) 1枚 66,666又は
98,000
9,600

 そして、これら物品の購入の経緯についてみると、国土庁では、団体等の職員と称する者から長時間にわたり執ように物品購入の要請を受けるなど異常な状況のもとで、契約事務を行う権限を持たない会計課職員がその購入及び購入価格を約束し、これを受けて契約事務を行う権限を持っている会計課長は価格調査を行う十分な余裕もないまま上記団体等の職員と称する者から物品納入の依頼を受けた八幡某等と前記の約束した価格により契約を締結し、この種の購入を繰り返して行ったものである。
 しかし、これらの物品の購入価格は、この種物品の販売業者について調査すれば著しく高価であることが判明したと認められるのに、このような事態の再発を防止するための対策も講じないまま同様の購入を繰り返したのは、その処置当を得ないと認められる。
 いま、仮に本件物品を市販価格等によって購入したとするとその価額は229,380円となり、本件購入価額はこれに比べて約190万円(うち昭和52年度分約110万円)高価となっていると認められる。