科目 | (款)奥清津発電所新設工事 | (項)据付費 |
部局等の名称 | 奥清津建設所 | |
工事名 | (1) 3・4号機保管対策用仮囲い工事 | |
(2) 3・4号主要変圧器保管対策用仮囲い工事 | ||
(3) 3・4号主要変圧器保管対策用仮囲い解体工事 | ||
(4) 3・4号主要変圧器保管対策用仮囲い工事(再組立) | ||
工事の概要 | 運転が延期された3・4号発電機及びその主要変圧器の周囲を鋼板等で囲う工事等 | |
工事費 | (1) 5,000,000円 (2) 10,600,000円 (3) 2,050,000円 (4) 3,720,000円(54年度分) |
計21,370,000円 |
請負人 | (1) 日立プラント建設株式会社 | |
(2) 三菱電機株式会社 | ||
(3)、(4)開発電気株式会社 | ||
契約 | (1)、(2)昭和53年4月 | 随意契約 |
(3) 昭和53年10月 | 随意契約 | |
(4) 昭和54年4月 | 随意契約 | |
しゅん功検査 | (1)、(2)昭和53年5月 | (3) 昭和53年11月 |
(4) 昭和54年5月 | ||
支払 | (1) 昭和53年5月 | (2) 昭和53年6月 |
(3) 昭和53年12月 | (4) 昭和54年5月 |
この工事は、電力需給計画の変更に伴い、新設した発電機及び主要変圧器の使用を延期したため、使用するまでの間の保管対策として鋼板等により仮囲い工事を施行し、更に、屋外の主要変圧器の仮囲いについては降雪前に解体し、融雪後に再組立しているが、設置機器の周辺の状況からみてその必要はなく、計21,370,000円が不経済になったと認められる。
(説明)
奥清津発電所は、最大出力100万kw(25万kw発電機4台)の揚水発電所として、昭和47年5月着工されたもので、当初計画では、運転開始時期を1号及び2号発電機については、52年6月及び7月、また、3号及び4号発電機については、52年12月及び53年6月としていたものであるが、48年秋のオイルショックに起因して電力需要の伸びの鈍化が予想されたことに対応して、50年2月、電力需給計画の変更が行われ、同発電所の運転開始時期について、1、2号発電機は53年8月及び9月、3、4号発電機は57年8月及び9月に延期された。しかし、これらの発電機及び主要変圧器については、既に製作中であったため、当時の発電所建設工事の進ちょく状況等からみて製作を継続したうえ、設置し保管することとしたものである。
しかして、51年11月から52年6月までに設置を了した1、2号発電機及びその主要変圧器については、53年7月及び12月運転を開始したが、52年10月から53年4月までに設置した3、4号発電機及びその主要変圧器については、予定運転開始時期までの未使用の期間、保安上運転中の機器と区分して保管する必要があるとし、53年4月から54年4月までの間に、屋内に設置した発電機については周囲にシート張り等の仮囲いを5,000,000円で施工し、また、屋外に設置した主要変圧器については、10,600,000円で周囲を鋼板で仮囲いをしたうえ本体上部にシート掛けをすることとし、更に、冬期間の雪害を防止するためこの仮囲い等を降雪前に2,050,000円で解体撤去し、融雪を待って再び仮囲いを3,720,000円で施工していたものである。
しかし、各機器の設置の実態についてみると、発電機は、発電所本館内に設置されていて、殊更に多額の工事費を用いて仮囲いを行う事由は見当らず、また、屋外に設置した主要変圧器は、もともと屋外に設置する構造となっているもので、現に、並列して設置されている運転中の1、2号機の主要変圧器に囲いがないことからみても、保安上、特別に仮囲いを行う必要はなかったものと認められる。
したがって、本件仮囲い工事等は施行する要がなく工事費21,370,000円(うち54年度分3,720,000円)は不経済になったと認められる。
なお、これらの仮囲いは、54年10月、いずれも撤去している状況である。