自動車損害賠償責任再保険特別会計

（２９）　運輸省所管　自動車損害賠償責任再保険特別会計

　この特別会計は、国が行う自動車損害賠償責任再保険事業、自動車損害賠償責任共済保険事業及び自動車損害賠償保障事業に関する経理を一般会計と区分して行うため設置されているもので、保険、保障及び業務の３勘定に区分して経理されている。

　（保険勘定）

　５３年度の歳入歳出決算についてみると、歳入では、徴収決定済額、収納済歳入額ともに１兆２４１９億００２５万余円、歳出では、支出済歳出額２６２８億８６３０万余円、不用額９８８８億５０８５万余円となっている。不用額の主なものは再保険及保険費（歳出予算現額２７７８億６２７６万円）の１８７億９５０６万余円である。

　上記の経理の基礎となった５３年度末における再保険及び保険加入の自動車数は３４８６万余両、５３年度における再保険及び保険関係の成立件数は２１４７万余件であり、また、上記の支出に係る業務実績の主なものは再保険金又は保険金２５１４億７９６６万余円の支払である。
　なお、５３年度における損益についてみると、再保険料及保険料等の利益８８２１億５３１７万余円、再保険金及保険金等の損失８１６３億６２９０万余円で、６５７億９０２６万余円の利益を生じており、この利益は翌年度に積立金に組み入れられている。また、５３年度末における積立金の現在額は４５４９億８４８３万余円となっている。

　（保障勘定）

　５３年度の歳入歳出決算についてみると、歳入では、徴収決定済額４８５億２８００万余円、収納済歳入額４６９億７４９９万余円、収納未済歳入額１４億８７５０万余円、歳出では、支出済歳出額３９億３１２２万余円、不用額４１６億０８３５万余円となっている。収納未済歳入額はすべて雑収入（徴収決定済額４２億７１１３万余円）の分であり、不用額の主なものは保障費（歳出予算現額５８億７９７７万余円）の２３億８０１５万余円である。

　上記の支出に係る業務実績の主なものは保障金２，１８６件２３億６７７８万余円の支払である。
　なお、５３年度における損益についてみると、賦課金等の利益１９２億２６７５万余円、保障金等の損失１２８億００４７万余円で、６４億２６２７万余円の利益を生じており、この利益は翌年度に積立金に組み入れられている。また、５３年度末における積立金の現在額は３１９億８４９３万余円となっている。

　（業務勘定）

　５３年度の歳入歳出決算についてみると、歳入では、徴収決定済額、収納済歳入額ともに９億３１１７万余円、歳出では支出済歳出額８億９８９０万余円となっている。