ページトップ
  • 昭和53年度|
  • 第4章 歳入歳出決算その他検査対象の概要|
  • 第7 政府関係機関及びその他の団体|
  • 4 公団、事業団その他8団体の決算

中小企業振興事業団


(12) 中小企業振興事業団

 この事業団は、中小企業の経済的社会的存立基盤の変化に対処し、中小企業構造の高度化を促進するために必要な指導、資金の貸付け等の事業を総合的に実施するとともに、中小企業の経営管理の合理化及び技術の向上を図るために必要な研修、指導等の事業を併せて行うことにより、中小企業の振興に寄与することを目的として設置されているもので、53事業年度末現在の資本金は4832億2551万余円(全額国の出資)となっている。

 53事業年度の収入支出決算についてみると、収入では収入決定済額3143億4104万余円、支出では、支出決定済額2588億3566万余円、翌事業年度への繰越額376億4428万余円、不用額164億5264万余円となっている。

 翌事業年度への繰越額の主なものは貸付金(予算現額2565億0698万余円)の369億3200万余円、不用額の主なものは貸付金の139億5625万余円である。

 前記の収入支出に係る業務実績の主なものは、貸付け618件2056億1872万余円、貸付金回収375億5929万余円で、53事業年度末における貸付金の残高は7,852件6586億8531万余円となっている。また、この貸付金残高のうち弁済期限を6箇月以上経過した元金延滞額は19億3446万余円(うち1年以上延滞のもの14億3825万余円)となっている。

 なお、53事業年度における損益についてみると、貸付金利息等の収益357億6308万余円、支払利息等の費用356億7370万余円で、8938万余円の利益金を生じており、この利益金は翌事業年度に積立金として積み立てられている。また、53事業年度末における借入金の残高は584億9021万余円(市中金融機関及び都道府県からの借入金)、中小企業振興債券の発行残高は1768億1550万円となっており、積立金の残高は9億0370万余円となっている。