日本電信電話公社では、ステップバイステップ交換機の撤去スイッチ類売払予定価格の積算に当たり、セレクタ、コネクタ等のスイッチ類には、白金、PGS合金等の貴金属接点が付いているにもかかわらず整理品目付(めつけ)表(以下「目付表」という。)にこれらの貴金属を記載していなかったため、予定価格にこれらの貴金属価格を算入しておらず、ひいて予定価格が著しく低廉になっていると認められたので、目付表の整備を行うとともに、貴金属価格、回収費用等を実態に即して予定価格に算入するなどし、予定価格積算の適正を期する要があると認め、昭和56年11月に是正改善の処置を要求した。
これに対し、日本電信電話公社では、57年1月、これらスイッチ類の貴金属重量を調査のうえ目付表の補正を行うとともに、同年3月、貴金属価格、回収費用等を実態に即して予定価格に算入できるよう新たに「ステップバイステップ交換機の撤去スイッチ類売払予定価格積算要領」を制定し、同年4月以降の契約からこれを適用する処置を講じた。