昭和５６年度決算検査報告
この特別会計は、国の所有に属する森林原野の管理経営を企業的に運営することを目的としてこれらの事業に関する経理を一般会計と区分して行うため設置されているもので、国有林野事業及び治山の２勘定に区分して経理されている。
（国有林野事業勘定）
５６年度の歳入歳出決算についてみると、歳入では、徴収決定済額４４４６億４３２５万余円、収納済歳入額４４１０億５８０３万余円、不納欠損額２３万余円、収納未済歳入額３５億８４９８万余円、歳出では、支出済歳出額４４６６億７０６０万余円、翌年度繰越額１５７億７６１７万余円、不用額１８５億２００９万余円となっている。
収納未済歳入額の主なものは、業務収入（徴収決定済額２６５５億１１６３万余円）の２６億７１１３万余円及び林野売払代（同１２７億２３８０万余円）の６億８９５７万余円であり、また、翌年度繰越額の主なものは国有林野事業費（歳出予算現額４７０６億９０５７万余円）の１５４億５６５４万余円、不用額の主なものは、国有林野事業費の１３３億８３２４万余円及び国有林野治山事業費（同７２億７６３０万余円）の２１億３６８５万余円である。
前記の収入支出に係る業務実績の主なものは、立木売払い７４１万余m3 、製品売払い５０４万余m3 、新植４万余ha、製品生産４９３万余m3 及び林道新設延長１，１１６kmの実施である。
なお、５６年度における損益についてみると、売上高等の利益２５９０億８４４３万余円、経営費等の損失４０６２億９７３５万余円で、１４７２億１２９１万余円の損失を生じており、前年度からの繰越欠損金と合わせ３４０８億８７５９万余円が翌年度へ繰り越されている。また、５６年度末における借入金の現在額は６０８０億０７０７万余円（全額資金運用部資金からの借入金）となっている。
（治山勘定）
５６年度の歳入歳出決算についてみると、歳入では、徴収決定済額、収納済歳入額ともに１５７７億７７２６万余円、歳出では、支出済歳出額１５７６億８３７８万余円、翌年度繰越額７９７０万余円、不用額９３９１万余円となっている。
上記の支出に係る業務実績は、直轄治山事業１，１４１箇所の実施、及び都道府県が施行した治山事業１１，１０７箇所に対する補助である。