国税収納金整理資金のほか、法律により特に設置されている資金で、その増減及び現在額についての計算書を、内閣が歳入歳出決算を国会に提出する場合に添付しなければならないことになっているものは、決算調整資金及び農業近代化助成資金の2資金である。
この資金は、予見し難い租税収入の減少等により一般会計の歳入歳出の決算上不足が生ずることとなる場合において、この資金からその不足を補てんすることにより、一般会計における収支の均衡を図ることを目的として、決算調整資金に関する法律(昭和53年法律第4号)に基づいて、昭和52年度に設置されたものである。
昭和56年度決算調整資金の増減及び現在額計算書についてみると、56年7月末資金現在額は2377億5403万余円、56年8月1日から57年7月31日までの資金増は資金運用部預託利子受入45億6320万余円及び国債整理基金より受入2兆2524億9271万余円、上記期間の資金減は一般会計へ繰入2兆4948億0995万余円で、57年7月末資金現在額は0円となっている。
なお、上記の国債整理基金より受入は、この資金に属する現金が56年度一般会計の歳入歳出の決算上不足を生ずることとなる額に不足していたため、決算調整資金に関する法律附則第2条第1項の規定に基づいて繰り入れられたものである。
この資金は、農業近代化資金の融通につき都道府県が利子補給を行うのに要する経費を補助するために必要な財源を確保することを目的として、農業近代化助成資金の設置に関する法律(昭和36年法律第203号)に基づいて、昭和36年度に設置されたものである。
昭和56年度農業近代化助成資金の増減及び現在額計算書についてみると、55年度末資金現在額は24億7828万余円、56年度の資金増は資金運用部預託利子受入れ1億7138万余円で、56年度末資金現在額は26億4967万余円となっている。